【映画】


昭和47年2月26日(土)公開


百万人の大合唱

近代放映製作東宝配給
上映時間95分カラー作品 シネマスコープ
監 督須川栄三原 作秋吉茂脚 本高畠久


【出演】

若林豪(新田司)酒井和歌子(渡部昭子)峰岸隆之介(太田圭介)フラワー・メグ(ユカリ)岸田森(宮原)
大坂志郎(町村)三上真一郎(茂山記者)草野大悟(清岡三郎)高品格(黒住刑事)中田浩二(風間)
高島稔(楠)吉田拓郎(本人)高木二朗(新田義和)小沢忠臣(矢部刑事)石井くに子(町村邦子)
山崎左度子(新田春子)猪俣光世(美子)戸田春子川端真二(八田)猪垣泰祐(栗林)
高橋英三郎(片山)伊藤敏孝(佐々木)小島基行(町村良夫)山寺勉市村博(岡部欣次)
新井麗子水木京一柳瀬志郎神山勝鴨田喜由


【物語】

郡山市で、高校音楽教師新田(若林豪)達が主催したフォーク大会が、
人気絶頂の吉田拓郎を呼んだにもかかわらず、
地元の暴力団橋本組に挨拶をしなかったばかりに嫌がらせを受け、大赤字に追い込まれる。
翌日、新田は札付きの不良、太田(峰岸隆之介)と知り合う。
太田は音楽に興味がありそうだが、中々仲間に入ろうとはしなかった。
数日後、研修会で東京へと来ていた新田は、
池袋の歩行者天国で、山本直純(山本直純)による合唱隊に、通行人も加わっているのを見て感動する。
その足で、山本直純に郡山での演奏会を快諾してもらった。
だが、それは東京の暴力団一心会が、郡山に進出する口実になってしまう。
焦った地元の橋本組は、音楽会を中止させようと嫌がらせを続け、
協力者達は次々と脱落していった。
そんなとき、太田が市民達に追われて事故死してしまう。
太田が、生前密かに歌を歌っていた事を知った新田は、
自分のやり方で、演奏会をやり通そうと決意する。



【解説】

東北のシカゴと呼ばれるほど酷かった、暴力団ののさばる郡山の町が、
市民の力によって東北のウィーンと呼ばれるまでになった実話を描く、秋吉茂原作の映画化。
音楽会を開催しようとする市民集団に、警察や市長達が協力し、
朝日新聞のキャンペーンも手伝って市民を巻き込む暴力団追放運動に発展する。
教育映画風で、ストレートなキャラクターの登場人物が活躍する、わかりやすい展開の物語だ。
当時人気の、オーケストラ指揮者山本直純が本人役で登場、
観客たちを巻き込む特有の演奏方法で、クライマックスを盛り上げている。


【岸田森の役】

宮原

病院長。
高校教師の新田(若林豪)達と共に、音楽祭を開催しようとする仲間の一人。
しかし、度重なる暴力団の嫌がらせに、途中で脱落してしまう。
新田の熱意にほだされ、再び音楽祭に戻ってきた。
正義感の新田と対照的に、かなりの現実派。
正論よりも実際を見るタイプで、
不可能を可能にしようと奔走する新田についてゆけなくなり、一度は脱落する。
岸田森は、正統派の演技で、インテリっぽい役を無難にまとめていた。








昭和47年3月12日(日)公開


帰ってきたウルトラマン

(「次郎くん怪獣にのる」)

円谷プロダクション=TBS製作東宝配給
上映時間25分カラー作品 スタンダード
監 督山際永三脚 本田口成光


【出演】

団次郎(郷秀樹)塚本信夫(加藤隊長)根上淳(伊吹隊長)池田駿介(南隊員)西田健(岸田隊員)
三井恒(上野隊員)桂木美加(丘隊員)榊原るみ(坂田アキ)川口英樹(坂田次郎)岸田森(坂田健)
坂本新兵中川玲子石井千代子遠矢孝信菊池英一(ウルトラマン)
名古屋章(ナレーター)    


【物語】

郷(団次郎)が定期点検を行った直後、無人宇宙ステーションが行方不明になってしまう。
 郷は、隊長に責任を問われる。
しかし、ステーションは宇宙ではなく東京に落下していた。
しかも、その中には次郎(川口秀樹)が偶然閉じ込められてしまう。
宇宙ステーションには怪獣が寄生していた。
そして、次郎を背中に乗せたまま、怪獣は東京で暴れ始める…。



【解説】

テレビシリーズ
『帰ってきたウルトラマン』の中のワンエピソード
「次郎くん怪獣にのる」(第29話・昭和461971年10月22日放映)を劇場公開したもの。
東宝が親子連れをターゲットに、子供たちの休みの期間に開催する
「東宝チャンピオン祭り」第8弾の中の一本として公開された。
今回は、新作映画『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』をメインに、アニメなど数本が併映されている。


【岸田森の役】

坂田健

主人公、郷(団次郎)が兄と慕う、自動車修理工場の経営者。
郷とともに、レーサーの夢を追う。
怪獣の背中にある宇宙ステーションに閉じ込められた、弟、次郎(川口秀樹)を心配する。
ラストは、郷とともにコメディータッチの芝居を見せた。


関連作品


円谷プロ作品

怪奇大作戦 全26話 (昭和43年1968
帰ってきたウルトラマン 1話〜37話(昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン(映画) (昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖 (昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン 第35話「残酷!光怪獣プリズ魔」(脚本) (昭和46年1971
ウルトラマンA 全52話 (昭和47年1972
ファイヤーマン 全30話 (昭和48年1973
ファイヤーマン 第12話「地球はロボットの墓場」(脚本) (昭和48年1973
「怪獣供養祭」司会 (昭和48年1973
恐竜戦隊コセイドン 第29話「コセイドン緊急出動 果しなき戦い」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場「白い手美しい手 呪いの手」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場 「怨霊!あざ笑う人形 危険な未亡人」(昭和55年1980
土曜ワイド劇場「怪奇!金色の眼の少女」 (昭和55年1980
火曜サスペンス劇場「乱れからくり ねじ屋敷連続殺人事件」 (昭和57年1982
火曜サスペンス劇場 「可愛い悪魔」(昭和57年1982
ウルトラマンA「大蟻超獣対ウルトラ兄弟」(平成元年1989

「リメンバー!!怪奇大作戦 岸田森・昼下がりのインタビュー!!」(昭和54年1979
空想特撮の名バイプレイヤー 岸田森インタビュー(昭和54年1979







昭和47年4月22日(土)公開


子連れ狼 三途の川の乳母車

勝プロダクション製作東宝配給
上映時間85分カラー作品 ワイド
監 督三隅研次原 作小池一雄小島剛夕脚 本小池一雄


【出演】

若山富三郎(拝一刀)松尾嘉代(柳生鞘香)大木実(左弁馬)小林昭二(黒鍬小角)岸田森(左来馬)
新田昌玄(左天馬)松本克平(平野市郎兵衛)江波多寛児(三次)富川晶宏(大五郎)鮎川いづみ(別式女お時)
笠原玲子(別式女お近)池田幸路(別式女お蓮)三島ゆり子(別式女お葉)水原麻記(別式女お陸)若山ゆかり(別式女お紋)
正桐衣麻(別式女お滝)東三千(別式女お甲)平泉征水上保広(阿波藩家臣)山本一郎
坂口徹(阿波藩家臣)南条新太郎西川ヒノデ山岡鋭二郎北野拓也
原聖四郎(幕屋忠左衛門)平沢彰(黒鍬十内)北川俊夫池田謙二岩尾正隆
出水憲司伴勇太郎藤川準森内一夫新関順司郎
下村義光三藤朝枝高木峯子古林千恵子 


【物語】

大五郎(富川晶宏)を連れて旅をする拝一刀(若山富三郎)は、
明石柳生の女指南役、鞘香(松尾嘉代)の放つ別式女たちの度重なる攻撃に晒された。
苦戦の末、なんとか全滅させることは出来たが、鞘香だけは逃げ伸びてしまう。
そんな一刀に、阿波藩から刺客の依頼が来た。
阿波藩の生命とも言うべき、阿波藍の秘法を知る幕屋忠左衛門(原聖四郎)を、幕府に秘密を漏らす前に斬り、
そして、幕府の護送人、弁天来三兄弟も一緒に斬り捨てるというものだった。
引き受けた一刀は、護送行列を砂丘で待ち受け、たった一人で真正面から対決する。



【解説】

小池一雄、小島剛夕のコンビによる劇画「子連れ狼」の映画化第2弾。
「漫画アクション」に連載中のストーリーから、原作者本人が脚本を書いた。
柳生一族の企みで、唯一人の公儀介錯人の職を追われ、妻まで殺害された拝一刀(若山富三郎)は、
息子大五郎(富川晶宏)と共に、凄腕の剣客「子連れ狼」となり、放浪の旅を続ける。
監督は、第1作『子連れ狼 子貸し腕貸しつかまつる』(昭和471972年)と同じ三隅研次監督が担当。
マカロニウエスタン顔負けの凝った殺陣や荒唐無稽なアクションで楽しませてくれる。
若山富三郎のアクロバティクで豪快な殺陣も見所の一つ、大五郎役の富川晶宏の好演も忘れられない。
シリーズは大ヒットを記録し、全6作製作。
4作目までは3カ月に一本季節ごとに公開というハイペースな制作だった。



【岸田森の役】

左来馬

「死仏の弁天来」の異名を持つ公儀護送方、弁・天・来三兄弟の三男。
刺のついた鉄拳を武器に使う。
普段はクールだが、戦いとなると笑いながら鉄拳で殴りまくる切れた性格をしている。
いつも兄弟一糸乱れぬコンビネーションで任務を遂行、多人数を相手にしても全然びくともしない。
最後は、拝一刀(若山富三郎)との三対一の決闘に敗れてしまう。
岸田森は、シリーズ第4作目
『子連れ狼 親の心子の心』(昭和471972年)に、全く違う役で再登場する。


関連作品

若山富三郎

子連れ狼 親の心子の心(昭和47年1972
唖侍 鬼一法眼 第2話「くちなんしの子守唄」(昭和48年1973
ドラマ人間模様「新事件 わが歌は花いちもんめ」全5回 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」(昭和56年1981
木曜ゴールデンドラマ「黄昏の愛と憎しみ」(昭和57年1982
制覇 (昭和57年1982


勝プロダクション

座頭市と用心棒 (昭和45年1970
子連れ狼 親の心子の心 (昭和47年1972
唖侍 鬼一法眼 第2話「くちなしの子守唄」(昭和48年1973
御用牙 かみそり半蔵地獄責め (昭和48年1973
座頭市物語 第14話「赤ン坊喧嘩旅」(昭和50年1975
痛快!河内山宗俊 第22話「桃の節句に雪を見た」(昭和51年1976
痛快!河内山宗俊 第26話「無頼六道銭」(最終話)(昭和51年1976
新・座頭市 第2話「父恋い子守り唄」(昭和51年1976
新・座頭市 第19話「越後から来た娘」(昭和52年1978
座頭市物語(3幕9場) (昭和53年1978
鶴八鶴次郎(4幕7場) (昭和53年1978
因果小僧六之助(3幕6場) (昭和53年1978
魂の試される時 全17回 (昭和53年1978
新・座頭市(第二部) 第13話「忠治を売った女」(昭和53年1978
新・座頭市(第3部) 第3話「市の耳に子守唄」 (昭和54年1979
舞台演出 勝アカデミー公演「かもめ」より (昭和55年1980
あいつと俺 全4話 (昭和55年1980
警視-K 第10話「いのち賭けのゲーム」 (昭和55年1980
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「傘次郎・新子捕物日記 夫婦十手(めおとじって)」(昭和57年1982

あいつと俺(未放映分)第5話〜第12話 (昭和59年1984








昭和47年6月17日(水)公開








日本アート・シアター・ギルド(A・T・G)
+実相寺プロダクション製作
日本A・T・G配給
上映時間120分白黒作品 ワイド
監 督実相寺昭雄脚 本石堂淑朗


【出演】

篠田三郎(淳)八並映子(夏子)田村亮(和田)桜井浩子(藤野)岸田森(森山康)
東野孝彦(森山徹)岡村春彦(有田)荒木雅子(浜)宮浩之高木秀代
原保美(木暮)内田良平(僧)嵐寛寿郎(伊兵衛)毛利菊枝(ヒサノ) 


【物語】

丹波の山間合いにある森山家は、多数の山林を持つ、この地方きっての旧家である。
この家に住む、書生見習いの淳(篠田三郎)は、家を忠実に守り続けていた。
日課にしている家の夜回りの途中、淳はこの家の主人森山康(岸田森)の妻、夏子(八並映子)が、
他人の情交をのぞき見しているのに行き当たる。
興奮していた夏子は、淳を押し倒す。
押し倒された淳は、森山家の恥になることはさせられないと、黙って身を任す。
この関係は康に知れてしまう。
怒った康は、夏子を連れて、京都の町へと転居することにした。
その頃、消息を絶っていた康の弟、徹(東野孝彦)が突如現われ、
康の代りに旧家に住み着くことになる。
彼は、森山家の財産を、生きている間に使い尽してしまおうと考えていた。



【解説】

『無常』(昭和451970年)
『曼陀羅』(昭和461971年)に続く、
実相寺昭雄監督作品の劇場用長編映画第三弾。
日本人の内なる精神構造を描く脚本家、石堂淑朗とのコンビ作品。
家という観念的な題材を、篠田三郎が演じる現実感が喪失したキャラクター淳に象徴させて描き出した。
白黒による陰うつな映像が、旧家の重苦しさを助長する。
また、淳を映すときには逆光を多用する事によって、極力表情を見せない。
それだけに、ラストシーンの淳の凄まじい死に顔が、非常にショッキングである。
夏子役の女優は、最初は滝瑛子の予定だったが、
他の実相寺監督作品を見て、その演出プランに怖気付いてしまい、役を降りてしまった。
そのため八波映子が代役になったと当時の記事には書かれていた。



【岸田森の役】

森山康

旧家で、法律事務所を開く森山家の若旦那。
妻の夏子(八並映子)がいるが、康が無力のために、毎夜欲求不満に陥っている。
そのために、淳(篠田三郎)との情事に走られてしまう。
最後は、死にかけた淳を見捨てて、山林を売り払うために森の中に消えて行く。
家の崩壊を象徴するキャラクターで、コミカルな間合いで演じられていた。


関連作品


実相寺昭雄

近鉄金曜劇場 芸術祭参加作品 「正塚の婆さん」  (昭和38年1963
怪奇大作戦 全26話  (昭和43年1968
第28話「ウルトラ特攻大作戦」 (昭和46年1971
曼陀羅  (昭和46年1971
シルバー仮面ジャイアント(昭和47年1972
あさき夢みし  (昭和49年1974
歌麿 夢と知りせば   (昭和52年1977
CM演出「S&Bスナックチップ」 (昭和52年1977
CM企画「S&B」スナックトースト野球篇」 (昭和53年1978
CM企画S&Bスナックトースト 外野フライ篇 (昭和54年1979







昭和47年10月28日(土)公開


にっぽん三銃士 おさらば東京の巻

東京映画製作東宝配給
上映時間88分カラー作品
監 督岡本喜八原 作五木寛之脚 本岡本喜八長野洋


【出演】

小林桂樹(黒田忠吾)ミッキー安川(八木修)岡田裕介(風見一郎)加賀まりこ(キキ)藤岡麻里(古賀マリ)
稲野和子(八木夫人)和田恵利子(江草千夏)岩崎智江(黒田夫人)常田富士男(小岩社長)草野大悟(三毛沢春彦)
冨川K夫(青シャツ)岸田森(森川副部長)田中浩(機動隊隊長)二瓶正也(ゲンさん)草川直也(刑事)
丘ゆり子(女中)樋浦勉富田仲次郎(古山社長)木村豊幸木下陽夫
沢登讓武田広美斉藤有古三角奈緒子木村博人(機動隊隊員)
古川義範(病院の男)    


【物語】

元帝国陸軍中尉で、今は名ばかり雑誌編集長忠吾(小林桂樹)、
大学病院の助教授だが、インポに悩む修(ミッキー安川)、
一流広告代理店に勤める一郎(岡田裕介)の三人は、新宿のバーで顔を合わせた。
現状に不満を持つ三人は、戦前、戦中、戦後派の違いはあっても、意気投合する。
そこに、デモで警官に追われていたマリ(藤岡麻里)が飛び込んできた。
一郎はマリを匿い、連れ込み旅館に潜り込む。
だが、そこにいた先客は、なんと一郎の婚約者だった。
一郎は、その場で婚約解消を宣言すると、再び新宿の雑踏に飛び出す。
その頃、忠吾は、バーから警察に追われて逃げ回る。
そして、修は、大学病院でバーのママと男性復活の実験をして宿直に見つかり、
パンツ一枚で逃げ出すはめになる。
逃げる三人は、偶然町中で再会した。
だが、三人とも家や会社に騒ぎが知れてしまい、帰ってゆく場所がない。
あてのない三人は、行く先も知らない貨車に乗り込み、綺麗さっぱり過去に別れを告げる。


【解説】

戦前、戦中、戦後派の、職業も思想も年齢もまるっきり違う三人が
意気投合して、騒ぎを引き起こす五木寛之原作の小説を映画化。
今回の作品では、原作の三分の一を映画化しており、
3カ月後の昭和481973年1月15日(月)に公開された
『にっぽん三銃士 博多帯しめ一本どっこの巻』が、続編に当たる。
この二本の作品は同時に撮影されており、
始めは同時に公開する予定だったが、結局は第一部、第二部に分けて公開されることとなった。
ちなみに、二本の映画で描かれたのは、原作の三分の二。
その後も原作では、主人公トリオが放浪の旅を続けている。
東宝創立40周年記念作品として封切られた。


【岸田森の役】

森川副部長

一流広告代理店の副部長で、一郎(岡田裕介)の上司。
いつも一郎を叱責している。
偶然通り掛かった新宿西口広場で、フォーク集会に飛び入り参加していた一郎に酔っ払って絡み、
そばにあったギターで頭を派手に殴られてしまう。
女性も平気で蹴り飛ばしてしまうデリカシーの無い矮小な男を、黒縁メガネで演じた。
二シーンほどの登場。


関連作品


岡本喜八

斬る  (昭和43年1968
赤毛  (昭和44年1969
座頭市と用心棒 (昭和45年1970
激動の昭和史 沖縄決戦 (昭和46年1971
青葉繁れる (昭和49年1974
吶喊(とっかん) (昭和50年1975
金曜スペシャル「時効まで後26日!実録・三億円事件」 (昭和50年1975
姿三四郎  (昭和52年1977
ダイナマイトどんどん  (昭和53年1978
ブルークリスマス  (昭和53年1978
英霊たちの応援歌  (昭和54年1979
時代劇スペシャル 「着ながし奉行」  (昭和56年1981
近頃 なぜか チャールストン  (昭和56年1981







昭和47年11月26日(日)公開


高校生無頼控

国際放映製作東宝配給
上映時間88分カラー作品 ワイド
監 督江崎実生原 作小池一雄芳谷圭児脚 本佐々木守足立正生


【出演】

沖雅也(村木正人)夏純子(早瀬卓子)八並映子(牧場昌子)中川加奈(マリア)沢知美(朝野未来)
進千賀子(吉本真理)川村真樹(征木牧子)木村由貴子(山村静)集三枝子(倉谷高子)長谷川照子(志賀千明)
南利明(中年男)岸田森(村木鉄人)杉山俊夫(カメラ助手)レナッタ・ヘラルド(金髪娘)岡崎二朗(武井洋介)
丘寵児(地裁係員)久野聖四郎杉江広太郎柳瀬志郎海野かつを
うえずみのる高橋ひとみ赤塚真人大川真一郎木島一郎
榎本兵衛矢藤昌宏玉川長太溝口拳川野耕司
畠山麦大橋二郎江戸家子猫神有介小池正史
一の瀬謙佐藤明彦大塚崇多田藤憲秋元京子
池上臣功三上剛脇平政一宍戸錠(早瀬一剣) 


【物語】

過激派の兄、村木鉄人(岸田森)が逮捕され、母親が自ら命を絶った。
鉄人の弟、村木正人(沖雅也)は、母親を死に追いやった兄を斬ろうと、故郷鹿児島から東京へと向かう。
汗、血、涙を流すという「三流主義」で、彼は飄々と旅をする。
そんな正人には、何故か女が寄ってくる。
鹿児島では、示現流総裁の娘、卓子(夏純子)、
宮崎では質屋の娘、高子(集三枝子)、
青島海岸では売れっ子モデル未来(沢知美)、
姫路では婦人警官の牧子(川村真樹)、
京都では女子高生、静(木村由貴子)、
横浜では千秋(長谷川照子)と、次々と関係を持ちながら上京を続けるのだった。
東京に着いてみると、兄は仲間達によって釈放されていた。
正人は対決のために兄を呼び出した。


【解説】

週刊漫画アクションに連載されていた同名コミックの映画化。
主人公ムラマサ(沖雅也)が、兄を斬るために上京する途中の奮闘ぶりを、コメディータッチで描く。
原作は小池一雄が担当。
今までのタッチとは非常に違う、軽いノリの作品に仕上げている。
これは「子連れ狼」「首切り朝」「御用牙」「修羅雪姫」などの
アウトローの原作ばかり書いている小池一雄が、息抜きをするために書いたためで、
主人公のはじけっぷりはすさまじい。
後に、主人公の役者が大門正明に代り
『高校生無頼控 突きのムラマサ』『高校生無頼控 感じるゥ〜ムラマサ』(共に昭和481973年)の二本の続編が作られた。



【岸田森の役】

村木鉄人

過激派。
警察に逮捕されるが、それが元で母が自殺してしまう。
弟、正人(沖雅也)に、そのことを怨まれて付け狙われる。
上京して来た正人と、映画のラストでついに対峙する。
だが、卓子に止られた正人が、一時復讐をあきらめて立ち去ったために命拾いをする。
沖雅也の兄役という事で、サングラスで二枚目に決めている。
ラスト一シーンのみの登場。







昭和47年12月30日(土)公開


子連れ狼 親の心子の心

勝プロダクション製作東宝配給
上映時間108分カラー作品 ワイド
監 督齊藤武市原 作小池一雄小島剛夕脚 本小池一雄


【出演】

若山富三郎(拝一刀)林与一(軍兵衛)東三千(お雪)富川晶宏(大五郎)小池朝雄(徳川義直)
田中浩(柏木十左衛門)遠藤辰雄(柳生烈堂)内田朝雄(宇之吉)岸田森(孤塚円記)関山耕司
守田学哉長谷川弘原田力小田部通麿原聖四郎
寺島雄作堀北幸夫沖時男秋山勝俊伊吹新吾
江梨こあら島田正六馬場勝義城義光若山ゆかり
宮川竜二滝譲二松田利夫藤木秀夫土橋勇
世羅豊山村聡(乞胸仁太夫)   


【物語】

拝一刀(若山富三郎)は、ある尾張藩士の妻から別式女お雪(東三千)を斬ることを依頼される。
お雪は、今は脱藩して、背中には「山姥」、胸には「まさぐり金太郎」の刺青をしているという。
旅の途中、ふとしたきっかけで大五郎(富川晶宏)が、一刀とはぐれてしまった。
父を探す大五郎が出会った柳生軍兵衛(林与一)という武士は、
以前、公儀介錯人の地位を賭けた一刀との勝負に破れ、旅に出ていたのだ。
大五郎を一刀の子と見抜いた軍兵衛は、斬り捨てようとした。
そこに一刀が現われる。
軍兵衛は、一刀に斬りかかった…



【解説】

柳生一族の陰謀で、妻を殺され、
一匹狼の子連れ刺客として旅を続ける拝一刀(若山富三郎)の活躍を描く「子連れ狼」シリーズの第4作。
原作は、週刊漫画アクションに連載された同名劇画。
今回は、陵辱した男を討つために自らの体に入れ墨を彫った女と、それを追う一刀を描く。
監督は、前三作品の三隅研次監督から、齊藤武市監督にバトンタッチ。
今までとはやや違った映像を見せた。


【岸田森の役】

孤塚円記

まやかしの殺人剣を使う剣士。
立会の時、催眠術を使い、剣が燃えているように錯覚させ、相手を威嚇する。
最後は、以前陵辱したお雪(東三千)と戦い、彼女の入墨に驚いている隙をつかれて斬られる。
催眠術をかける時の、眼光の異常な鋭さが印象的だ。


関連作品

若山富三郎

子連れ狼 三途の川の乳母車 (昭和47年1972
唖侍 鬼一法眼 第2話「くちなんしの子守唄」(昭和48年1973
ドラマ人間模様「新事件 わが歌は花いちもんめ」全5回 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」(昭和56年1981
木曜ゴールデンドラマ「黄昏の愛と憎しみ」(昭和57年1982
制覇 (昭和57年1982


勝プロダクション

座頭市と用心棒 (昭和45年1970
子連れ狼 三途の川の乳母車 (昭和47年1972
唖侍 鬼一法眼 第2話「くちなしの子守唄」(昭和48年1973
御用牙 かみそり半蔵地獄責め (昭和48年1973
座頭市物語 第14話「赤ン坊喧嘩旅」(昭和50年1975
痛快!河内山宗俊 第22話「桃の節句に雪を見た」(昭和51年1976
痛快!河内山宗俊 第26話「無頼六道銭」(最終話)(昭和51年1976
新・座頭市 第2話「父恋い子守り唄」(昭和51年1976
新・座頭市 第19話「越後から来た娘」(昭和52年1978
座頭市物語(3幕9場) (昭和53年1978
鶴八鶴次郎(4幕7場) (昭和53年1978
因果小僧六之助(3幕6場) (昭和53年1978
魂の試される時 全17回 (昭和53年1978
新・座頭市(第二部) 第13話「忠治を売った女」(昭和53年1978
新・座頭市(第3部) 第3話「市の耳に子守唄」 (昭和54年1979
舞台演出 勝アカデミー公演「かもめ」より (昭和55年1980
あいつと俺 全4話 (昭和55年1980
警視-K 第10話「いのち賭けのゲーム」 (昭和55年1980
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「傘次郎・新子捕物日記 夫婦十手(めおとじって)」(昭和57年1982

あいつと俺(未放映分)第5話〜第12話 (昭和59年1984





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