【第1話〜第40話まで】


【物語】

一条直也(桜木健一)は、柔道に打ち込む青葉中学三年生。
外国人との勝負に敗れて命を失った父親の無念を胸に秘め、日夜柔道に打ち込んでいた。
ある日、謎の人物、車周作(高松英郎)と出会う。
車は「地獄車」という必殺技を編み出し、それで対戦相手を殺してしまったために講道館を追われ、
鬼車という別名を持っていた。
車に魅せられて弟子入りした直也は、鬼のような特訓で鍛えられ、次々に現れる強敵を打ち破っていった。
だが、中学卒業の時、
車周作は、ライバル風祭右京(佐々木剛)を育てる事で直也を強くしようと
直也に別れを告げた。


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昭和45年4月5日(日)放映


第41話「荒鷲あらわしよ、はばたけ!−高校とはなにか−」


監 督折田至脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
佐々木剛(風祭右京)神太郎(黒井)土井武菅野直行中村俊男(野坂)
沢まき子本沢佳子原伶子田中信夫(ナレーター)劇団いろは
高松英郎(車周作)千葉真一(鷲尾)


【物語】

柔道の名門、桜丘高校へと進学した直也(桜木健一)は、張切って登校する。
だが、柔道部の実力が、青葉中学とは段違いなので驚いた。
近く、明和高校との親善試合が開催されるという。
明和は、直也のライバル風祭右京(佐々木剛)のいる高校だ。
戦うためには、まず柔道部に入部しなければならない。
入部テストは、柔道部伝統の障害物走だった。
直也は厳しいテストに合格する。
しかし、車周作(高松英郎)が見ているのを知った直也は、
テストは終わったにもかかわらず障害物走を続け、ついに倒れてしまう。


【解説】

岸田森初登場のエピソード。
舞台に変わったために、新しい登場人物が何人も登場、紹介編ともいうべき一本。
千葉真一が高校の先輩役でゲスト出演している。
岸田森の演じた香川先生は、生徒たちにいきなり自由を尊重すると語るインテリな先生。
初日に居眠りした直也(桜木健一)の鼾が大きすぎたために、
他の生徒の学ぶ自由を奪ったと、教室を追い出してしまう。
だが、こういった直也の天真爛漫さに好感を覚え、
柔道部の入部テストを密かに見学に行く優しさも持ち合わせている。


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昭和45年4月12日(日)放映


第42話「地獄じごく をとびこえろ!−己れに勝つとはなにか−」


監 督折田至脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
岸久美子神太郎(黒井)藤江喜幸(高原三平)土井武白田和男
菅野直行中村俊男(野坂)沢まき子本沢佳子原伶子
田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

桜丘高校柔道部の新人検定試合で、
直也(桜木健一)は野坂(中村俊男)に破れたために新人ナンバー1を逃してしまう。
以前の試合で受けた古傷が痛んだために、直也は本調子が出せなかったのだ。
怪我のために休養を命じられた直也は、まともに動く事も出来ずに、
車周作(高松英郎)にも見放されて自信を失う。
己に勝つために、直也は山へと篭り、決死の特訓を始めた。


【解説】

香川(岸田森)は、一シーンのみの出演。
足の古傷がもとで休養を命じられ、落ち込んでいる直也を、校庭で力づける。



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昭和45年4月19日(日)放映


第43話「必殺技ひっさつわざフェニックス−敵に勝つとはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三



【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)牧冬吉(嵐先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
岸久美子藤江喜幸(高原三平)神太郎(黒井)土井武畠山麦
白田和男中村俊男(野坂)沢まき子右田洋子本沢佳子
劇団いろは佐々木剛(風祭右京)田中信夫(ナレーター)高松英郎(車周作)


【物語】

校内選抜柔道大会の日が迫り、猛練習が続いた。
鶴田部長(名古屋章)の命令で、直也(桜木健一)だけ上級生組に入れられ、
練習試合で柔道部七番目の実力があると認められた。
だが、浮かれる直也を車周作(高松英郎)はたしなめた。
校内選抜柔道大会では、特訓の甲斐もあり六番目の男に勝つ。
しかし、親善試合のメンバーに直也は入れず、補欠という決定が下された。


【解説】

着実に柔道部内で力を認められて行く直也だったが、
ライバル風祭(佐々木剛)との戦いまでには、これからかなりの紆余曲折がある。
この回は岸田森が出演していない。


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昭和45年4月26日(日)放映


第44話「右京うきょう、おれと勝負しょうぶだ!−柔の道とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
岩上正宏沢まき子藤江喜幸(高原三平)神太郎(黒井)土井武
畠山麦白田和男山本哲也(小田切)中村俊男(野坂)右田洋子
本沢佳子劇団いろは佐々木剛(風祭右京)入江正徳田中信夫(ナレーター)
高松英郎(車周作)


【物語】

親善試合補欠の決定で、試合に出場出来ないと思った直也(桜木健一)は、
試合前夜、車周作(高松英郎)と特訓している風祭右京(佐々木剛)を訪ね対決、勝利する。
だが、その話を聞いた鶴田部長(名古屋章)は激怒した。
補欠というのは陽動作戦、敵の出方を見るためのもので、
技を知られてしまった直也には、試合での利用価値がなくなってしまったのだ。
試合当日、先輩選手が胃痙攣で倒れたために、ついに直也は風祭と戦う事になった。
しかし、技を知られていた直也は惨敗してしまう。


【解説】

香川(岸田森)先生は、補欠決定に怒っている直也(桜木健一)に向かって
「補欠も重要な戦力だ」と諭す。
それは、後に事実と判るのだが、直情型の直也にはまったく通じていない。
このように、直也にさりげなく真相を伝える役で、香川先生は出演してゆく事になる。
1シーンのみの出演。


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昭和45年5月3日(日)放映


第45話「とりはねやせ−師とはなにか−」


監 督富田義治脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)牧冬吉(嵐先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)
吉沢京子(高原ミキ)藤江喜幸(高原三平)神太郎(黒井)中村俊男(野坂)本沢佳子
畠山麦団巌菅野直行堀越善一伊東潤一
白田和男佐々木剛(風祭右京)沢まき子田中信夫(ナレーター)劇団いろは
高松英郎(車周作)千葉真一(鷲尾)


【物語】

直也(桜木健一)は、風祭(佐々木剛)が地獄車を習得しているのを知った。
直也は、その焦りから、稽古に身が入らなかった。
先輩の鷲尾(千葉真一)は、そんな直也の様子を見て、
地獄車への恐怖を乗り越えなければ二度と立ち直れない、心技一体になれとアドバイスする。
直也は、鷲尾のアドバイスを元に特訓を始める。
だが、無理をして激流に転落してしまった。


【解説】

この回の香川先生は、深く物語にかかわる見せ場の多い登場。
生徒たちの前で、直也の作文を朗読し、書いた人の素直な心情が出ていると褒める。
また、練習に身の入らない直也に、
必殺技のフェニックスは、不死鳥という意味があると文学的な表現で勇気づけ、
今後の直也の方向づけを行った。 特に、直也がいつも特訓している神社まで和服姿で出向いていたのは印象的だ。


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昭和45年5月10日(日)放映


第46話「おに柔道じゅうどう−柔よく剛を制すとは−」


監 督富田義治脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)神太郎(黒井)
土井武藤江喜幸(高原三平)畠山麦中村俊男(野坂)白田和男
山田甲一梅地徳彦佐々木剛(風祭右京)小甲登枝恵田中信夫(ナレーター)
劇団いろは高松英郎(車周作)安部徹(木村政彦)


【物語】

激流から直也を救い出したのは、昭和の姿三四郎と言われた鬼才、木村政彦(安部徹)だった。
車周作(高松英郎)を失った直也には、願ってもない師に思えた。
弟子にしろと粘る直也に、木村は、庭へ砂利を三日間で敷き詰めろという、変な命令をする。
木村は、直也の弱点、腰を鍛えようとしていたのだ。
最初は訳のわからなかった直也だったが、
木村の真意を知り、東京都高校柔道選手権大会への出場に意欲が沸いた。


【解説】

柔道の鬼才を演じた安部徹の存在感が見事なエピソード。
ライバル風祭右京(佐々木剛)の特訓がエスカレートしているところも見所だ。
このエピソードには、岸田森は出演していない。


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昭和45年5月18日(日)放映


第47話「一人ひとり荒野こうやて−集中力とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)岸久美子
藤江喜幸(高原三平)沢まき子神太郎(黒井)土井武畠山麦
白田和男山本哲也(小田切)佐野房信中村俊男(野坂)久保一
本沢佳子戸島和美佐々木剛(風祭右京)田中信夫(ナレーター)劇団いろは
高松英郎(車周作)


【物語】

念願の風祭打倒のために、直也(桜木健一)は東京都高校柔道選手権大会に出場したかった。
それには、代表五人の中に入らなければならなかった。
しかし、黒井キャップ(神太郎)の「絞め落し」が破れない。
鶴田部長(名古屋章)は、技を破るヒントが集中力だと言う。
直也には集中力の意味が良くからなかった。
それでも、再び黒井キャップに挑戦するために、特訓を続けた。


【解説】

タイトルの通り、集中力を求める直也の死闘を描いたエピソード。
岸田森は、この回にも登場しない。


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昭和45年5月24日(日)放映


第48話「竜虎りゅうこ死斗しとう−戦いとはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
藤江喜幸(高原三平)沢まき子神太郎(黒井)土井武畠山麦
白田和男菅野直行佐野房信中村俊男(野坂)大木史郎
本沢佳子戸島和美山本哲也(小田切)佐々木剛(風祭右京)田中信夫(ナレーター)
劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

第23回東京都高校柔道選手権大会の幕は切って落とされた。
直也(桜木健一)のいる桜丘高校も、風祭(佐々木剛)のいる明和高校も、
二人の活躍により順調に勝ちあがった。
翌日の桜丘高校対明和高校の決勝戦、
ついに風祭と直也、三度目の対決を迎えた。 お互い激しい技の応酬で戦うが、風祭は何故か地獄車を繰り出さなかった。
結果として桜丘が優勝するが直也はそれが不満だった。
風祭は、まだ未完成な地獄車を使い、直也を傷つけたくなかったのだ。
それを知った直也は、風祭を讃え、一層闘志を燃やすのだった。


【解説】

香川先生(岸田森)は、どんな戦いでも、心に一輪の花を忘れるなと直也(桜木健一)に諭す。
だが、意味のわからない直也は、香川の事を「あの、うらなり先生」と陰口をたたく。
しかし、香川の言った意味は、風祭との長い戦い後にわかる。
今回は、香川先生は選手権大会の会場に応援に来ているので、結構登場シーンが長い。



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昭和45年5月31日(日)放映


第49話「必殺ひっさつ馬上ばじょうがえし!−心の友とはなにか−」


監 督折田至脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)藤江喜幸(高原三平)小野進也
中屋敷鉄男岡田勝佐々木剛(風祭右京)早瀬主税田中信夫(ナレーター)
劇団いろは神田隆(加藤)高松英郎(車周作)


【物語】

風祭との死闘を終えた直也(桜木健一)は、
休養のためにちょうど招待状の届いた白河荒原へと家族で向かった。
牧場主の加藤(神田隆)は、以前父のライバルだった。
加藤は、自分が手塩にかけて鍛えてきた息子と、直也が決闘をする事を望んでいた。
加藤の想いを悟った直也は、わざと勝負に負けてしまう。


【解説】

大会が終了した後の、息抜き的なエピソード。
いつもとは違い、広々とした高原で物語が展開する。
この回には、岸田森が出演していない。


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昭和45年6月7日(日)放映


第50話「大豪寺だいごうじ虎男とらお参上さんじょう−初心にかえるとは−」


監 督折田至脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)牧冬吉(嵐先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
藤江喜幸(高原三平)沢まき子神太郎(黒井)土井武畠山麦
中村俊男(野坂)本沢佳子戸島和美岡野耕作舟久保信之
保高正伸(大豪寺虎男)佐々木剛(風祭右京)田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

高校生活三ヶ月目を迎えたある日、
桜丘高校に直也の中学時代のライバル、大豪寺虎男(保高正伸)が出稽古にやって来た。
鶴田部長(名古屋章)は、今まで大豪寺に勝った事のない直也(桜木健一)を、わざと相手に選んだ。
だが、直也はあっさりと勝利してしまう。
部長は、二人に初心に返れとたしなめた。
大豪寺は、考えた末に直也に弟子入りを決めた。



【解説】

中学時代のライバル、大豪寺(保高正伸)が再登場、
次回のオール関東高校柔道個人選手権大会に向けて盛り上がる。
この回も、岸田森は出演していない。


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昭和45年6月14日(日)放映


第51話「け!ともよ−男らしさとはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)神太郎(黒井)
藤江喜幸(高原三平)岩上正宏(丸井円太郎)畠山麦土井武真山譲次(赤月)
保高正伸(大豪寺虎男)中村俊男(野坂)舟久保信之飯塚昭三佐々木剛(風祭右京)
田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

全関東高校柔道個人選手権大会が、いよいよ開幕する。
初心に返った大豪寺(保高正伸)は、直也(桜木健一)と互角の強さだった。
直也は、初戦で大豪寺と当たる事になった丸井円太郎(岩上正宏)を勇気づけるために、
車周作(高松英郎)に頼みこんで稽古をつけてもらう。
車周作には、丸井の父親を地獄車で死なせてしまったという過去があった。
車は、丸井にただ基本の打ち込みを続けさせるだけだった。
しかし初戦で、意外な事に、大豪寺は丸井の粘りに苦戦する。
結果は丸井の負けだったが、周作は堂々とした男らしい試合ぶりを褒めた。
その本心を知った直也は、周作の大きさを痛感する。


【解説】

全関東高校柔道個人選手権大会を描くエピソード。
明和高校との親善試合を入れると、高校生編三度目の大きな試合である。
今回も、岸田森は出演していない。


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昭和45年6月21日(日)放映


第52話「さあい!大豪寺だいごうじ−カッコいいとはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
藤江喜幸(高原三平)沢まき子石井竜一土井武神太郎(黒井)
保高正伸(大豪寺)真山譲次(赤月)岩上正宏(丸井)畠山麦中村俊男(野坂)
舟久保信之本沢佳子戸島和美佐々木剛(風祭右京)田中信夫(ナレーター)
劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

全関東高校柔道個人選手権大会も中盤。
直也(桜木健一)のライバルたちも、順調に勝ち進んだ。
直也は、大豪寺(保高正伸)の必殺技「大津波」を破ろうと特訓を続けるが、うまく行かずに悩み続ける。
直也は、父親が車周作(高松英郎)を倒したという話を聞き、
父の残したブカブカの柔道着で試合に臨む。 格好が悪いと観客たちに笑われながらも、
父譲りの喰らいついたら離れない試合で、ついに大豪寺を判定で破った。


【解説】

岸田森久々の登場エピソード。
大豪寺(保高正伸)の大津波をどのように破ろうか悩んでいる直也(桜木健一)の前に現れ、
多少哲学的なアドバイスを与える。
いつもの通りに直也は最初、全く理解が出来ないが、
試合を通して言葉の意味がわかる。
このワンシーンのみの出演。


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昭和45年6月28日(日)放映


第53話「恐怖きょうふ地獄車じごくぐるま−勝負の道とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
藤江喜幸(高原三平)沢まき子神太郎(黒井)土井武畠山麦
佐々木剛(風祭右京)白田和男舟久保信之飯塚昭三中村俊男(野坂)
山本哲也(小田切)田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

黒井キャプテン(神太郎)は、風祭(佐々木剛)に地獄車で惨敗してしまう。
直也(桜木健一)は、全関東高校柔道個人選手権大会決勝で風祭と対決する事に決まったが、
地獄車を破る方法は判らなかった。
だが、周りの人々の温かい励ましを感じた直也は、
下手な小細工などせず、堂々と勝負に挑む。
そして、熱戦の中、香川先生(岸田森)のアドバイスを思い出した直也は、無心になりついに地獄車を打ち破る。


【解説】

香川先生(岸田森)は、高校の屋上にたたずむ直也の本心を見抜き、
ケネディの言葉を引用して、無駄な小細工など無用と勇気づける。
そして、その言葉は、クライマックスの風祭(佐々木剛)との試合中に、モノローグでも流れる。
香川先生のアドバイスが、かなり重要なポジション占めたエピソードである。


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昭和45年7月5日(日)放映


第54話「桜丘さくらケおか黒帯くろおびファイブ−チームワークとはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)藤江喜幸(高原三平)
近藤正臣(結城)神太郎(黒井)沢まき子佐野房信土井武
畠山麦舟久保信之中村俊男(野坂)山本哲也(小田切)甘利健二
瀬島達佳石丸強佐々木剛(風祭右京)田中信夫(ナレーター)劇団いろは
高松英郎(車周作)


【物語】

来るべき第25回国体出場のために、桜丘高校から直也(桜木健一)を含む五人が選ばれた。
だが、直也の同級生、野坂(中村俊男)は、選ばれなかった事が不満だった。
五人は練習中、元柔道部の結城(近藤正臣)と出会う。
結城は、そんなメンバーでは国体で勝てないと言い切る。
明和高校との親善試合試合に、桜丘高校は国体出場の五人で参加するが惨敗してしまう。
しかも、野坂と私闘をしてしまったために、メンバー一人が謹慎を命じられてしまった。
黒井キャプテン(神太郎)は、メンバーの反対を押し切り、結城を呼び戻そうとする。


【解説】

近藤正臣が足でピアノを弾くという事で、内容にとは関係なしに有名なエピソード。
この回には岸田森は出演していない。


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昭和45年7月12日(日)放映


第55話「車返くるまがえし、柔道じゅうどうスワン−卑怯者とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
神太郎(黒井)土井武佐野房信畠山麦中村俊男(野坂)
近藤正臣(結城)佐々木剛(風祭右京)藤江喜幸(高原三平)田中信夫(ナレーター)劇団いろは


【物語】

国体の出場者は、中々決まらなかった。
万策が尽きた残りのメンバーは、戻ってもらおうと結城(近藤正臣)に土下座をしてまで頼み込んだ。
それを見た結城は、一人でも自分に勝ったら戻ると言い放つ。
直也(桜木健一)は、その高慢な態度に怒った。
結城とメンバー四人との試合は、最後の瞬間、香川先生(岸田森)が止めに入った。
結城を憎む姿勢が、あまりにも柔道部の姿とかけ離れていたからだ。
だが、結城はそれを待っていた。
結城は、自ら柔道部へと戻り、出場者がが五人揃った。



【解説】

香川先生(岸田森)は、柔道部の建前を貫く鶴田部長(名古屋章)に、それはおかしいと意をとなえ
「また理屈を言いに来たのか」と嫌味を言われる。
結局二人は最後に笑いあうが、こんな事やりとりが、毎回続いていたのだろうと思うと面白い。
また、最後に直也と結城の試合を止めに入り、物語をまとめる重要な役割を果たしている。


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昭和45年7月19日(日)放映


第56話 「決斗けっとう鷹羽高たかはねこうシャーク−責任とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
神太郎(黒井)土井武佐野房信甘利健二石丸強志
瀬島達佳大久保利雅ジョー鮫島(鮫島)本沢佳子沢まき子
近藤正臣(結城)佐々木剛(風祭右京)藤江喜幸(高原三平)田中信夫(ナレーター)劇団いろは
高松英郎(車周作)


【物語】

国体に向けて猛練習は続いた。
しかし、他の高校では夜遅くまで練習しているのに、
桜丘では、部員たち一人一人の事情で、中々練習に時間が取れない。
それが、柔道ばかりを考えている直也(桜木健一)には不満だった。
一人特訓を続ける直也に、鮫島が率いる鷹羽高校ファイブが挑戦してきた。
柔道部では私闘は禁止されていたが、直也は一人で鷹羽高校を破ってしまう。
直也をかばう四人は、怒り狂う鶴田部長に、一緒に罰を受けさせてくれと申し出た。



【解説】

岸田森は、終盤の職員室一シーンのみの登場。
直也のとった行動は「くだらないヒロイズム」だと斬り捨て、
しかも、自ら罰を受けると申し出た柔道部員たちには「美しすぎる言葉は、きっといつか心を裏切るぞ」と痛烈に批判している。
香川先生は、シリーズの根幹を揺るがすようなセリフを喋らされていたが、
案外これが、脚本を書いた佐々木守の本心かもしれない。


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昭和45年8月2日(日)放映


第57話 「大技おおわざ陸奥みちのくのハリケーン −男と男の友情とはなにか−」


監 督折田至脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)神太郎(黒井)
藤江喜幸(高原三平)土井武佐野房信高橋一俊横山留吉
沼沢郁子石野節子近藤正臣(結城)成川哲夫(金丸)田中信夫(ナレーター)
劇団いろは


【物語】

桜丘高校柔道部の代表五人は、夏休み、宮城県松島で厳しい合宿を行っていた。
特訓に励む五人の前に、陸奥高校柔道部の代表が試合を申し込んでくる。
しかし、規則で試合は出来なかった。
陸奥高校側は、バカにされたと怒る。
合宿は続いたが、桜丘高校代表の一人高木は、柔道に自信を無くして合宿を逃げ出してしまう。
しかし、直也(桜木健一)に絡んだ陸奥高校柔道部を、高木は鮮やかに投げ飛ばし、柔道への自信を取り戻した。
その頃東京では、直也の母(青木和子)が病気で倒れていた。
だが、せっかくの合宿を邪魔したくないとの思いから、直也には知らせなかった。
それを知った直也は、合宿を中止して東京に戻ろうかと悩む。
しかし、自信を取り戻して練習に打ち込んでいる高木の姿を見て、直也は合宿に留まる決心をする。



【解説】

柔道部代表の夏休み合宿を描く作品。
宮城県松島で現地ロケを行っている。
このエピソードには岸田森は登場していない。



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昭和45年8月9日(日)放映


第58話 「激突げきとつくなミキッペ −男と女の友情とはなにか−」


監 督折田至脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
神太郎(黒井)藤江喜幸(高原三平)土井武佐野房信高橋一俊
近藤正臣(結城)成川哲夫(金丸)田中信夫(ナレーター)劇団いろは


【物語】

宮城県松島の合宿は続いた。
母親の病気が治った事で、直也(桜木健一)は元気いっぱいだった。
香川先生(岸田森)とミキ(吉沢京子)、三平(藤江喜幸)の三人が、合宿先へ訪ねて来た。
だが、練習に専念したい直也は、ついミキに辛く当たってしまう。
相変わらず、陸奥高校の主将、金丸(成川哲夫)は執拗に試合を望んでした。
直也は、金丸の大技、ハリケーン投げを破りたくて、つい試合を受けてしまう。
柔道部で私闘は禁止されていた。
このままでは除名処分にされてしまう。
それを知ったミキは、一計を案じて、試合は部長が許可したと大芝居を打った。
安心した直也は、金丸のハリケーン投げを打ち破る。



【解説】

直也の勝負よりは、ミキッペの心の揺れを中心に描かれたエピソード。
今回は、香川先生が最初から登場。
合宿先の松島まで出向いている。
シリーズ中、岸田森の出番が一番多い話だ。
ミキッペ(吉沢京子)に、八百屋お七の話を教え、思春期の複雑な心理について語る。
微妙な話を説得力豊かに語る演技はさすがである。
ラスト、嘘を言ってまで直也(桜木健一)に勝負をさせてしまったミキッペに、助け舟を出す優しさを見せた。
これにはさすがの鬼部長(名古屋章)も苦笑いして、一件が丸く収まる。
香川先生は、エピソードの締めをになう重要な役柄だった。


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昭和45年8月16日(日)放映


第59話 「闘魂とうこん柔道じゅうどうダブルヘッダー −真の団結とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)神太郎(黒井)
土井武藤江喜幸(高原三平)佐野房信山本哲也(小田切)畠山麦
中村俊男(野坂)本沢佳子近藤正臣(結城)佐々木剛(風祭右京)蓮川久美
田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

松島の強化合宿は終わったが、柔道部は国体を目指して夏休み返上の練習を続けていた。
同じ一年なのに代表になれなかった野坂(中村俊男)は、直也(桜木健一)を目の仇にしていた。
そして、血気にはやり風祭右京(佐々木剛)に挑みかかって、新地獄車に倒されてしまう。
風祭を倒そうと飛び出した結城(近藤正臣)を、直也は心を鬼にして止めた。
除名処分は免れたが、結城は直也を激しく憎んだ。
苦悩する直也に、ミキッペ(吉沢京子)は結城と戦えとアドバイスする。
二人は、精魂尽き果てるまで戦い続けるのだった。



【解説】

クールな結城が、豹変したように風祭に挑むのが珍しい一篇。
このエピソードには岸田森は登場しない。


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昭和45年8月23日(日)放映


第60話「決戦けっせん赤月あかつきへUターン −親子とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)神太郎(黒井)
藤江喜幸(高原三平)土井武佐野房信畠山麦中村俊男(野坂)
山本哲也(小田切)益田愛子近藤正臣(結城)真山譲次(赤月)佐々木剛(風祭右京)
田中信夫(ナレーター)劇団いろは


【物語】

秋の国体は日、一日と近づいてきた。
そんなある日、桜丘高校柔道部は、赤月(真山譲次)率いる城南高校から対抗試合の申し込みを受ける。
しかし、チームの一人細野が試合の当日、模擬試験の日に当たっていた。
家が厳しく、テストを受けないわけには行かなかった。
細野は、試合に出るために家出をしてくる。
よろこぶ直也だが、母のトメは細野を厳しく追い返す。
直也は、その態度に怒った。
それを見たトメは、突然、直也は実の子ではないと語り出す。



【解説】

親子の信頼関係を描く一篇。
このエピソードには香川先生(岸田森)本人は登場しないが、セリフには登場。
ミキッペに「大人になるとはどういう事か」を語ったという事だ。


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昭和45年8月30日(日)放映


第61話 「必殺技ひっさつわざ飛龍ひりゅうへキックオフ −師弟愛とはなにか−」


監 督折田至脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)神太郎(黒井)
土井武藤江喜幸(高原三平)近藤正臣(結城)佐野房信佐々木剛(風祭右京)
片山滉田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)佐藤慶(倉科)


【物語】

国体の東京都予選を目指し、猛訓練は続いた。
ある日、鶴田部長(名古屋章)の友人、倉科(佐藤慶)がやって来る。
倉科は、柔道の九州代表の城山大作を育て上げ、東京に様子を見に来たのだ。
桜丘高校のエース、結城(近藤正臣)と直也(桜木健一)の試合を見たいという倉科に、鶴田はしぶしぶ了承した。
倉科が、車周作(高松英郎)の地獄車を破ったのを知った直也は、
頼み込んで封じ手、飛龍を教えてもらう。
だが、そんな時ミキ(吉沢京子)がトラックにはねられ、直也は輸血のために血を与えた。
そのために、結城との試合は力が出ずに負けてしまう。
倉科は、城山を鍛えるために、わざと直也に技を教えたのだ。
師弟のあり方を知った直也は、車の想いの一端を垣間見たような気がしたのだった。



【解説】

ゲスト出演の佐藤慶の存在感が光る一篇。
大噴火投げという、突飛な技が登場する。
今回も岸田森は出演していない。


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昭和45年9月6日(日)放映


第62話「決戦前夜けっせんぜんや柔道じゅうどうジャンボリー −青春とはなにか−」


監 督折田至脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)神太郎(黒井)
土井武藤江喜幸(高原三平)平井岐代子山本哲也(小田切)富山敬
大矢兼臣岡野耕作田中信夫(ナレーター)劇団いろは保高正伸(大豪寺)
ジョー・鮫島(鮫島)真山譲次(赤月)近藤正臣(結城)佐野房信佐々木剛(風祭右京)


【物語】

国体の代表を決める東京都高校柔道大会が、あと二日に迫った。
そんな時、突然主将の黒井(神太郎)が、田舎に引っ越す事になってしまう。
黒井は、柔道大会前夜祭の模範試合で負けたら、田舎に帰ると母親に誓う。
それを知った結城(近藤正臣)は、対戦相手の明和高校へ、恥を忍んで負けてくれと頭を下げる。
勝負は黒井の勝ちだった。
母は、皆が黒井を思いやる姿を見て、涙ながらに一人で田舎へと引越して行った。



【解説】

国体への長い戦いが、このエピソードでいよいよ始まる。
岸田森は、今回も出演していない。


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昭和45年9月13日(日)放映


第63話「勝負しょうぶ黒帯くろおびファイト −ライバルとはなにか−」


監 督富田義治脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
神太郎(黒井)土井武藤江喜幸(高原三平)佐野房信山本哲也(小田切)
沢まき子畠山麦中村俊男(野坂)柄沢英二矢野宏
岡本隆石丸強志池田力也大久保利雅近藤正臣(結城)
保高正伸(大豪寺)佐々木剛(風祭右京)田中信夫(ナレーター)劇団いろは


【物語】

東京都高校柔道大会が始まり、桜丘高校は、大豪寺(保高正伸)のいる天道高校と対戦することになった。
結果は二対二の引き分け。
主将になった直也(桜木健一)は、チームの勝ち負けを賭けて、大豪寺と闘うことになる。
だが、安静にしてなければいけないミキ(吉沢京子)が、
直也の試合を見るために無理をして会場まで来て、転んで大怪我を負ってしまう。
ミキは、病院へ搬送される時、直也に絶対に勝ってくれと言った。
けれども、直也には、大豪寺の必殺技、四方十字固めを破る自信がなかった。


【解説】

久しぶりの岸田森登場。
桜丘高校の試合を見るために客席にいる。
細切れの出演で、時間は長くないけれども、エピソード後半まで所々に登場する。
ミキ(吉沢京子)の事を心配する直也(桜木健一)に向かって、
戦いに行けと檄を飛ばしたりと、色々裏方で活躍する。


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昭和45年9月20日(日)放映


第64話「爆発ばくはつ柔道じゅうどうメート −助けあいとはなにか−」


監 督富田義治脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)藤江喜幸(高原三平)
神太郎(黒井)土井武佐野房信沢まき子杉山登
中村俊男(野坂)石井竜一河村弘二保高正伸(大豪寺)真山譲次(赤月)
佐々木剛(風祭右京)近藤正臣(結城)田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

直也(桜木健一)たちの桜丘高校は、破竹の勢いで進撃を続け、
ついに強敵赤月(真山譲次)の控える城南高校と対決する事になった。
そんなとき、直也の家に、ダンプカーが突っ込む事故が起きる。
魚店は滅茶苦茶だったが、柔道部員やクラスメート、
そしてライバル大豪寺(保高正伸)や風祭(佐々木剛)、車周作(高松英郎)までもが手助けしてくれ、直也は感激する。
赤月は、店の修理のための資金を貸してくれた。
だが、試合当日、赤月が右足を負傷している事を知った直也は、本気の勝負が出来ずに負けてしまう…。



【解説】

ミキの事故に引き続き、今度は直也の家にトラックが突っ込む。
直也を助けるために、今までのライバル達が続々登場するエピソード。
この回には、岸田森は出演していない。


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昭和45年9月27日(日)放映


第65話「地獄車じごくぐるま回転かいてんレシーブ −真の勝利とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
神太郎(黒井)藤江喜幸(高原三平)土井武佐野房信山本哲也(小田切)
甘利健二大久保利雄瀬島達佳田中信夫(ナレーター)劇団いろは
近藤正臣(結城)佐々木剛(風祭右京)高松英郎(車周作)


【物語】

桜丘高校は、東京都高校柔道大会決勝進出を果たし、
風祭右京(佐々木剛)のいる明和高校との対決になる。
風祭は、新地獄車を完成していた。
それは、結城(近藤正臣)ですら破れない必殺技だった。
悩む直也に、車(高松英郎)は「目には目を」とヒントを与える。
翌日、直也は風祭を、地獄車回転レシーブで打ち破った。
その試合を見て、二人が育ったと知った車は、明和高校のコーチを辞め、一人立ち去っていった。



【解説】

直也(桜木健一)は「目には目を、歯には歯を」という車周作(高松英郎)からのヒントがわからず、香川先生(岸田森)に聞く。
その詳しい説明で、直也は自らも地獄車を習得すれば良いという事に気づく。
登場シーンは短いが、岸田森は、物語上、
直也に戦い方を気づかせる、かなり重要な役回りとして登場した。


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昭和45年10月4日(日)放映


第66話「大噴火投だいふんかなげにアタック −根性とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
近藤正臣(結城)神太郎(黒井)真山譲次(赤月)保高正伸(大豪寺)山本哲也(小田切)
成川哲夫(金丸)藤江喜幸(高原三平)飯塚実岡田勝山本正明(城山)
佐々木剛(風祭右京)相原昇田中信夫(ナレーター)劇団いろは


【物語】

第25回国民体育大会は、岩手県久慈で開催される。
一条直也(桜木健一)らを中心にした東京代表七人は、現地へと乗り込んだ。
対戦相手になる九州の城山大作(山本正明)は、
赤月(真山譲次)や大豪寺(保高正伸)、風祭(佐々木剛)という直也のライバルたちですら敵わない強敵だった。
倒し方を悩む直也の前に、不思議な老人が現れる。
老人が只者ではないと見込んだ直也は、密かに老人に特訓をつけてもらい、真空投げという必殺技をマスターする。



【解説】

香川先生は、一行の国体中の学習と生活指導のために、
柔道の開催地となる岩手県久慈に先に入っていて、一行を迎える。
四シーンほどの出演。
国体出演者一行の学習シーンは描かれていないので、特に見せ場はない出演である。


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昭和45年10月11日(日)放映


第67話「真空投しんくうなげ(ママ)げハイジャンプ −敗者とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)
近藤正臣(結城)神太郎(黒井)真山譲次(赤月)保高正伸(大豪寺)近江俊輔
山本哲也(小田切)飯塚実岡田勝山本正明(城山)佐々木剛(風祭右京)
田中信夫(ナレーター)劇団いろは


【物語】

城山(山本正明)の大噴火投げに対抗できるのは、直也(桜木健一)の真空投げだけだった。
だが、特訓中に直也は足を負傷してしまう。
怪我を隠して決勝戦に出場するつもりの直也だったが、身を案じたミキ(吉沢京子)は黙っていられなかった。
部長から出場を止められた直也は、怒ってミキと絶交してしまう。
決勝戦当日、無理をして出場した直也は、怪我のために真空投げが使えずに惨敗してしまう。



【解説】

岩手県久慈のロケ後編。
今回、香川先生(岸田森)は、国体出場者のランニングに付き合ったり、ミキと一緒にカレーライスを作ったりと、裏方として活躍。
石川啄木の詩をミキと一緒に朗読したりする。
絶交して、ミキに見放された直也を香川先生が元気づけるシーンで、このエピソードが終わる。
前話よりもかなり見せ場は多い。


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昭和45年10月18日(日)放映


第68話「鬼車おにぐるま講道館こうどうかん −自信とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)藤江喜幸(高原三平)
神太郎(黒井)佐々木剛(風祭右京)近藤正臣(結城)真山譲次(赤月)山本哲也(小田切)
保高正伸(大豪寺)土井武中村俊男(野坂)佐野房信畠山麦
島倉義孝(早乙女)沢まき子田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)
千葉真一(鷲尾)


【物語】

国体決勝戦に完敗して、東京代表は戻ってくる。
だが、自信を無くした直也(桜木健一)は、一年生の野坂(中村俊男)にすら負けてしまう。
翌日、明和高校と桜丘高校の親善試合で、直也は風祭(佐々木剛)に勝つ。
ミキ(吉沢京子)が試合前、直也の様子を見かねて風祭に負けて欲しいと頼み込んだのだ。
それを知った直也は激怒する。
だが、風祭はワザと負けたのではなかった。
直也と同じように自信を無くしていたのだ。
二人は、車周作に再び弟子入りしようとする。
しかし、車の許にはすでに赤月(真山譲次)、大豪寺(保高正伸)もいた。



【解説】

国体決勝戦に敗北した後、メンバー一同が自信を取り戻そうと苦闘する姿を描く。
このエピソードには岸田森は出演していない。


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昭和45年10月25日(日)放映


第69話「おれの柔道じゅうどうきみ柔道じゅうどう −男の別れとはなにか−」


監 督折田至脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)近藤正臣(結城)佐々木剛(風祭右京)
真山譲次(赤月)保高正伸(大豪寺)神太郎(黒井)山本哲也島倉義孝(早乙女)
西郷次郎藤江喜幸(高原三平)沢まき子竹村清女田中信夫(ナレーター)
劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

桜丘高校では講道館柔道の早乙女恭介(島倉義孝)がコーチになった。
そして、講道館を破門された車周作(高松英郎)の柔道は、高校生の柔道ではないと言い放った。
東京代表の七人は、どちらの柔道が良いのか迷い、分裂してしまう。
そして直也(桜井健一)は早乙女から、車周作とそっくりだと言われ悩む。
人に頼る事を嫌う結城(近藤正臣)は、そんなメンバー達をひややかに眺めていた。



【解説】

車周作が破門された講道館からコーチがやって来たために、メンバーたちが動揺する姿を描く。
このエピソードにも岸田森は出演していない。


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昭和45年11月1日(日)放映


第70話「鬼車おにぐるま一直線いっちょくせん −男の道とはなにか−」


監 督折田至脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)藤江喜幸(高原三平)
近藤正臣(結城)佐々木剛(風祭右京)真山譲次(赤月)保高正伸(大豪寺)神太郎(黒井)
山本哲也(小田切)島倉義孝(早乙女)西郷次郎田中信夫(ナレーター)劇団いろは
高松英郎(車周作)


【物語】

残った直也(桜木健一)と風祭(佐々木剛)に、
車周作(高松英郎)は、講道館柔道の早乙女(島倉義孝)がいる武徳舘で、
毎日一人づつ勝負をして来いという。
だが、私闘は高校柔道を除名になってしまう。
直也を心配した鶴田部長(名古屋章)が、車周作に直談判しに来たが、
どのような道を選ぶとも直也本人が決める事だと譲らなかった。
翌日、直也は武徳舘での私闘に敗れしまい、皆に仲間入りを勧められる。
しかし、直也には車周作を捨てる事は出来なかった。



【解説】

講道館と車周作の対立に巻き込まれた直也が孤立してしまう姿を描く。
このエピソードにも、岸田森は出演していない。


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昭和45年11月8日(日)放映


第71話「柔道部じゅうどうぶ除名じょめい? −孤独とはなにか−」


監 督近藤一美脚 本佐々木守


【出演】

桜木健一(一条直也)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)近藤正臣(結城)神太郎(黒井)
佐々木剛(風祭右京)島倉義孝(早乙女)西郷次郎保高正伸(大豪寺)土井武
山本哲也(小田切)中村俊男(野坂)畠山麦佐野房信江沢信行
吉田守小島基行森本勝藤江喜幸(高原三平)沢まき子
田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

直也(桜木健一)が行った武徳館での私闘は、
黒井キャプテン(神太郎)が認めた試合という事で除名処分がなかった。
だが、それが元で、他の柔道部員たちから孤立してしまう。
そして、いままで良きライバルたちだった風祭(佐々木剛)、大豪寺(保高正伸)らは、
みんな武徳舘の早乙女(島倉義孝)の元へ走ってしまう。
直也は、武徳舘のメンバーからも相手にされず、一人悩み続けた。



【解説】

孤立する直也を描くエピソード。
スケッチ風に短いエピソードが描かれているのが特徴だ。
この回にも岸田森は登場しない。


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昭和45年11月15日(日)放映


第72話「車周作くるましゅうさくおれと勝負しょうぶ! −まことの師弟とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)名古屋章(鶴田先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)近藤正臣(結城)
神太郎(黒井)佐々木剛(風祭右京)保高正伸(大豪寺)藤江喜幸(高原三平)中村俊男(野坂)
土井武沢まき子田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

車周作(高松英郎)は、直也(桜木健一)に稽古をつけるのを断る。
そして、今後お互い戦う相手として付き合うと告げた。
そんな時、文字通り柔道日本一を決める個人選手権、
全日本高校柔道選手権大会が開催される事になった。
講道館で学んでいる大豪寺(保高正伸)や風祭(佐々木剛)は、格段に強くなっていた。
直也も負けじと、車周作の小屋の近くにテントを張り、勝手に稽古を続けた。
そんな直也を見た車周作は、テントを燃やしてしまう。
そして、怒って挑みかかってきた直也に、車は地獄車を本気でかけて倒してしまう。



【解説】

技は教えあうものではなく、磨きあうものだという事を教えるために、車は直也を本気で倒す。
車は、内心では直也の成長に驚くが、いつもの通り表情には出さない。
このエピソードにも岸田森は登場しない。


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昭和45年11月22日(日)放映


第73話「地獄じごくへのみち −己れの道とはなにか−」


監 督奥中惇夫脚 本上原正三


【出演】

桜木健一(一条直也)岸田森(香川先生)青木和子(一条トメ)吉沢京子(高原ミキ)近藤正臣(結城)
佐々木剛(風祭右京)神太郎(黒井)島倉義孝(早乙女)西郷次郎畠山麦
保高正伸(大豪寺)土井武佐野房信江沢信行中村俊男(野坂)
藤江喜幸(高原三平)沢まき子田中信夫(ナレーター)劇団いろは高松英郎(車周作)


【物語】

車周作(高松英郎)に地獄車をかけられた直也(桜木健一)は、家に倒れこんだ。
車は、そんな直也を、自分と五分に立会った事が見事だと褒める。
だが、直也は元気が出なかった。
桜丘高校柔道部は、ほとんどの者が武徳舘で稽古をしていて閑散としていた。
個人選手権のために一人一人が敵となってしまったのだ。
そんな時、武徳舘で新地獄車を改良した風祭(佐々木剛)が、勝負を挑んできた。
直也は、車の動きからヒントを得て、風祭を打ち破る事に成功する。



【解説】

岸田森のシリーズ最後の出演作品。
現代国語の授業で、芥川龍之介の小説に出て来た「花火のような人生とは何か」と直也に質問。
いつものように勝負に結び付けて答える直也に、それで良いと応える。
このワンシーンのみの登場。
これが最後かと思うとちょっと寂しいシーンだ。


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【第74話〜第92話(最終話)まで】


【物語】

武徳舘のために一時は閉鎖された柔道部は、直也(桜木健一)の説得で立て直された。
そして、全日本高校柔道個人選手権大会を目指して一丸となって練習を続けた。
三学期、受験を控えた三年生が休部し、
二年生の新キャプテン吉本(伊東昭夫)の下、転校生の大沢(石田信之)らを加えた新たな体制で選手権大会に挑んだ。
だが、一年生と二年生が対立、大会のシード権を巡って柔道部は一触即発の事態になる。
直也は柔道部の分裂を避けるために一人退部、
個人として大会に参加するが、そのために逆に桜丘高校を裏切ることになってしまう。
しかし、直也の一途さに心打たれた吉本キャプテンは、
直也の退部届けを破り捨て、桜丘高校の一員として、堂々と優勝させた。
直也の成長を見届けた車は、
「柔の道、一直線につき進め」の言葉を残して立ち去ってゆく。



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