昭和49年4月1日(月)〜4月5日(金)放映


第1週(第1回〜第5回)

【物語】

大学院生の俊介(大和田伸也)は、大学教授をしている父と母を訪ねて金沢へとやって来る。
母、さと子(高杉早苗)が貧血で倒れた時、
隣に住む石原皐月(三田和代)が、かいがいしく手助けをしてくれた。
俊介は、世話になった皐月に、通りがかりの店で求めた扇子を贈った。
それは、能“猩々”のみだれ扇だった。
実は、皐月は、戦争でソ連に拘留された夫を、舅と十年間待ち続けていた。
そんな皐月の胸に、俊介の行為は、女の熱い息吹を甦らせるのだった。



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昭和49年4月8日(月)〜4月12日(金)放映


第2週(第6回〜第10回)

【物語】

俊介(大和田伸也)は、石原皐月(三田和代)が人妻と知り、ショックを受けてしまう。
皐月の嫁いだ石原家は、士族の格式を誇る家柄だった。
しかし、現在の生活は、皐月の茶道の授業だけに頼っているくらいに落ちぶれている。
舅の鉄之進(和沢昌弘)の厳しい生活様式に耐えて家を守っているいる皐月を、
俊介の母さと子(高杉早苗)は恐ろしいという。
俊介には、目の前の皐月がそんな風には見えない。
どう見ても優しい女性である。
隣の家から聞こえてくる皐月の三味線を聞きながら、
思いを断ち切るために金沢を出なくてはと、俊介は自分に言い聞かせた。



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昭和49年4月15日(月)〜4月19日(金)放映


第3週(第11回〜第15回)

【物語】

皐月の嫁いだ石原家は、すでに家宝の皿を売り払わなくては立ち行かないほどに落ちぶれていた。
皐月(三田和代)は、舅の鉄之進(和沢昌弘)のちょっとした動作に、
自分に対する欲望のようなものを感じていた。
だが、まさか夫の父親がと、自分で自分に言い聞かせていた。
みだれ扇をプレゼントしてくれた、東京の俊介(大和田伸也)の手紙だけが、
皐月のなぐさめになっていた。
東京の俊介は、大学を卒業して社会人になった。
俊介の妹の友人青江ふじ子(川崎あかね)は、
祝いの席で、冗談めかした口調ながら俊介への思いを話す。
だが、皐月を忘れられない俊介は、二日の休みをとると、再び金沢へ向かった。



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昭和49年4月22日(月)〜26日(金)放映


第4週(第16回〜第20回)


【物語】

金沢へやって来た俊介(大和田伸也)と皐月(三田和代)は、
舅の鉄之進(和沢昌弘)に内緒で会う。
これは不倫なのかと一旦は悩んだ皐月だったが、
俊介と一緒にいられる時間のほうを大切にする事にする。
それは俊介もそれは同じだった。
だが、やはり人妻。
それに、厳格な舅の鉄之進の存在も重くのしかかっていた。
そんなとき、皐月に一通の手紙が届いた。
夫の義治が、すでに3年前に、ソ連の収容所で死んでいたという通知である。



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昭和49年29日(月)〜5月3日(金)放映


第5週(第21回〜第25回)


【物語】

その朝、いつものように厳格なしきたり通り、朝食の白かゆを運んで行く。
そこで皐月(三田和代)が見たのは、
作法通り割腹して果てた舅、鉄之進(和沢昌弘)の姿だった。
皐月の夫、義春の死に悲観しての自刃である。
まるで、日本のある時代の終わりを象徴するような、石原家の終焉だった。
厳格な石原家から開放された皐月は、実家の「とくの」に帰って来た。
それを知った俊介(大和田伸也)は、はやる心を抑え、
夫が死去した傷が癒えるまで、皐月と距離を置こうと考えた。



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昭和49年5月6日(月)〜5月10日(金)放映


第6週(第26回〜第30回)


【物語】

実家に帰って来た皐月(三田和代)は、「とくの」の女主人として、
また結婚が決まった妹、弥生の親代わりとして多忙な日々が続いていた。
石原家にいた時とは違い、見違えるように元気になり、はた目にも美しく見えた。
そんな皐月に、カメラマンの田場(岸田森)は思いを寄せる。
だが、田場の愛が一途なほど、
皐月はアメリカへ旅立った俊介(大和田伸也)の事を、恋しく思うのだった。



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昭和49年5月13日(月)〜5月17日(金)放映


第7週(第31回〜第35回)


【物語】

皐月(三田和代)の前に、突然俊介(大和田伸也)があらわれた。
アメリカから帰国した俊介は、家にも帰らずに皐月に会いに来たのだ。
もう待ちきれないと、俊介は皐月に、性急にプロポーズした。
皐月は、俊介にとっては年上の未亡人である。
しかも「とくの」の女主人であるという現実があった。
だが、俊介の熱意に、皐月の心は決まった。



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昭和49年5月20日(月)〜5月24日(金)放映


第8週(第36回〜第40回)


【物語】

皐月(三田和代)との結婚を、俊介(大和田伸也)の両親は反対した。
俊介は、それを皐月には告げずに東京へと旅立った。
別れを惜しむ間すら無いほどの慌ただしさだった。
そんな淋しさから、皐月は愛してもいない田場(岸田森)に誘われるままに、
二人で料亭へと行ってしまう。
だが、ふとした事で、
俊介の母、さと子(高杉早苗)が自分たちの結婚に泣いて反対したことを知った皐月は、
その屈辱感から、田場の前だということも忘れ、ヤケ酒をあおり続けた。



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昭和49年5月27日(月)〜5月31日(金)放映


第9週(第41回〜第45回)


【物語】

皐月(三田和代)の妹、弥生は、盛大な式を挙げて嫁いで行った。
これでやっと、皐月は自分の生き方と店のことだけを考えればよくなった。
そんな皐月の許に、料亭「新月」のおかみ福子が訪ねて来る。
福子は、田場(岸田森)との縁談を強引に勧めようとしていた。
一方、皐月を想う俊介は、
以前から心を寄せられていた自分の妹の友人、青江ふじ子(川崎あかね)の告白を拒絶する。
ふじ子は、他人との愛のない結婚を決意した。



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昭和49年6月3日(月)〜6月7日(金)放映


第10週(第46回〜第50回)


【物語】

東京の俊介(大和田伸也)の許に、皐月(三田和代)が訪ねて来る。
二人は初めて結ばれた。
皐月は、田場(岸田森)との縁談を断るために、料亭「新月」のおかみ、福子を訪ねる。
田場は、皐月の事を理解して、快く別れる。
二人の結婚に反対していた俊介の母、さと子(高杉早苗)は、
俊介と皐月の愛を認めて喜ばしく思うようになる。
そして金沢を訪ね、皐月に俊介の将来をたくすのだった



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昭和49年6月10日(月)〜6月14日(金)放映


第11週(第51回〜第55回)


【物語】

皐月(三田和代)と俊介(大和田伸也)は、晴れて結婚式を挙げた。
だが、新婚旅行から帰ると、俊介は東京の会社に、皐月は金沢に戻って老舗「とくの」の仕事を続けた。
そのために、皐月が上京したり、俊介が金沢に行ったりという不自然な別居生活が続いた。
皐月は、「とくの」をあきらめれば平穏な妻の座を選ぶことが出来ると知ってはいた。
だが、皐月は、どうしても商売を捨てる気になれかった。
そんな妻、皐月の心が良くわかる俊介は、
妻に「とくの」の女主人をやめさせようとは、全然思わなかった。



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昭和49年6月17日(月)〜6月21日(金)放映


第12週(第56回〜第60回)


【物語】

金沢に、東京にと忙しい生活を送っている皐月(三田和代)は、
俊介(大和田伸也)の身の回りの世話をしながら幸せをかみしめていた。
ある日、土産を買うために立ち寄った銀座のデパートで、
皐月は偶然にも田場(岸田森)に声をかけられた。
田場は、そこで写真展に出品していたのだ。
田場は、最初に会った時からは、想像もつかないほど、すっかり有名人になっていた。
昔を懐かしんだ田場は、皐月を喫茶店に誘った。



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昭和49年6月24日(月)〜6月28日(金)放映


第13週(第61回〜第65回・最終週)


【物語】

再びアメリカに一年留学する事になる俊介(大和田伸也)。
その俊介の帰国に合わせたように、「とくの」は東京のホテルに移転することになった。
皐月(三田和代)は、俊介の近くへ行けるのを喜んだ。
しかし、ちょっとしたトラブルで、皐月の上京が延びてしまう。
皐月がいない淋しさを酒で紛らわせていた俊介は、
以前から想いを寄せられていたふじ子(川崎あかね)に、無理やり心中の道連れにされ、命を落してしまう。

悲劇から二年。
傷心をかくして金沢で「とくの」を続ける皐月のもとに、田場(岸田森)があらわれ、突然求婚する。



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