昭和46年4月2日(金)放映


第1話「怪獣総進撃」


監 督本多猪四郎脚 本上原正三



【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森毛利幸子
岡部正藤江喜幸山口千枝島田淳子夏木順平
菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

東京湾に二大怪獣サザーンとタッコングが出現した。
その最中、郷秀樹(団次郎)は、少年を助けようとして命を落としてしまう。
郷の勤めていた坂田自動車修理工場では、坂田(岸田森)が、
共に作り上げていたレースカー流星号を送り火に燃やしていた。
しかしその夜、奇跡が起きる。
郷のもとにウルトラマンが現れ、彼の勇気をたたえ一体になって地球を守ろうと言う。
生き返った郷は、地球を守るためにウルトラマンとして怪獣と戦うことになる。


【解説】

映画『ゴジラ』(昭和29(1954)年)の本多猪四郎監督を迎えた第一話は、
ウルトラマン復活にふさわしい重厚な作品に仕上がった。
3匹の怪獣が30分という短い枠の番組で暴れまくるが、
窮屈さを全く感じさせない見事な演出である。
岸田森が演じる坂田健は、坂田自動車修理工場のシーンと病院のシーンだけに登場。
短いながらも郷(団次郎)の死を悲しむシーンは、見事な芝居を見せてくれて印象的だ。


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昭和46年4月9日(金)放映


第2話「タッコング大逆襲」


監 督本多猪四郎脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森関国麿
遠矢孝信東静子松本幸枝三田美枝子菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

奇跡の復活を見込まれた郷(団次郎)は、怪獣攻撃隊MATに入隊する。
だが、ウルトラマンの力を過信して一人先走り、タッコングを取り逃がしてしまう。
加藤隊長(塚本信夫)は、郷を厳しく批判しMATより除隊させてしまった。
そんなとき、タッコングが再び東京に現れた。


【解説】

自分の意志では変身できないという郷(団次郎)の弱点を見せつけた設定編。
第1話に引き続き本多猪四郎が演出を担当、
第1話で登場した奇抜なデザインの怪獣タッコングが再び暴れまくる。
岸田森は、郷を冷たく突き放す芝居を、的確に情感豊に演じた。
そして、ラストで郷を再び迎え入れるときの温かい芝居が忘れられない。


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昭和46年4月16日(金)放映


第3話「恐怖の怪獣魔境」


監 督筧正典脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森宮崎茂
斉藤宣文小泉ひろし滝川浩菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

太古の昔から、龍が住むという伝説がある霧吹山をパトロール中の郷(団次郎)は、怪獣の姿を見る。
しかし、それはウルトラマンの力を持つ郷しか判らなかった。
信じないMATの隊員達と郷の対立は深まった。
真相を確かめるために、加藤隊長(塚本信夫)はたった一人霧吹山へと向かう。
そして、怪獣サドラーと遭遇する…。


【解説】

第2話でウルトラマンの能力を過信した郷(団次郎)がピンチを招いたけれども、
今回はその能力のために孤立してしまう。
そんな郷を、たった一人隊長だけが信じ、怪獣に遭遇してしまう。
怪獣が心配で何も手のつかない郷の様子を見た坂田(岸田森)は、
ためらわずに大切な流星2号作りを途中で中断してしまう。
珍しくこの回の坂田は、パイプを吹かしている。
劇中、足が不自由なのに、
軽々と次郎(川口英樹)を抱き上げてしまうシーンにはちょっと驚いた。



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昭和46年4月23日(金)放映


第4話「必殺!流星キック」


監 督筧正典脚 本上原正三



【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森川口節子
加藤茂雄伊藤実菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

バリアを張る事の出来るキングザウルス3世には、
ウルトラマンの光線技が全て通用しなかった。
しかも、鋭い角で郷は重傷を負わされてしまう。
勝つためにはバリアを飛び越えるしかなかいと悟った郷(団次郎)は、
病院を抜け出して特訓を始める。


【解説】

ウルトラマンが、郷(団次郎)の特訓により怪獣に勝利する。
これは、初期のウルトラマンシリーズでは考えられなかった事態である。
このエピソードで、ウルトラマンも超人というわけではなく、
郷の成長がそのままスライドして行く、人間的な面を持つことを示したのだ。
坂田(岸田森)は、郷に相手にされないアキ(榊原るみ)を慰めたり、
行方不明になった郷の行き先を言い当てたりと、
このエピソードのキーになっていた。
過去の回想シーンで、この番組では珍しくジャージ姿の坂田が見られる。


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昭和46年4月30日(金)放映


第5話「二大怪獣東京を襲撃」


監 督(ママ)田義治脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森佐原健二
小松英三郎藤田進菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

採掘場から変わった岩石が発見された。
ウルトラマンの力を持つ郷(団次郎)は、それが危険と見抜くが、
ほかのMAT隊員達には判らない。
その事で郷は、岸田隊員(西田健)と対立してしまう。
放置されていた岩石からは、怪獣ツインテールが誕生した。
しかも、そのツインテールを常食とする怪獣グドンまで現れてしまい、
東京は全滅の危機にさらされてしまう。


【解説】

再びウルトラマンの能力のために郷(団次郎)と岸田隊員(西田健)が対立、
それが隊員同士の関係にまで影響してくる。
しかし、防衛庁長官(藤田進)の、人命を軽視した作戦を決行せよという非情な命令に、
対立していた隊員達は再び団結してゆく。
このエピソードで坂田(岸田森)は、
怪獣を信じてもらえない郷を、自分の幼少の頃のエピソードに例えて励ましたり、
地下に生き埋めになったアキをMATと共に助けるという活躍を見せる。


関連作品


帰ってきたウルトラマン(映画) (昭和46年1971


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昭和46年5月7日(金)放映


第6話「決戦!怪獣対マット」


監 督(ママ)田義治脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森佐原健二
大前亘藤田進菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

ツインテールとグドンの二大怪獣の前に、ウルトラマンも歯が立たなかった。
MATは、東京を救うために水爆級の破壊力を持つ新兵器スパイナーの使用を迫られる。
しかし、これを使うと東京が死の街と化してしまう。
加藤隊長(塚本信夫)の必死の説得に、上層部も折れた。
MATは、東京を救うために最終作戦を実行に移す。


【解説】

「二大怪獣東京を襲撃」の続編。
MATの存続をかけた戦いが、夢の島を舞台に繰り広げられる。
ウルトラマンとMAT隊員達が力を合わせて勝利を勝ち取る様が、存分に描き出された。
東京からの脱出が、重傷のアキ(榊原るみ)のために出来ない坂田(岸田森)は、
自分の母が疎開をしなかったことを思い出し、親の血を引いてるんですねと淋しく笑う。
同じ上原正三が脚本を書いた怪奇大作戦 第15話「24年目の復讐」(昭和451970年)でも同じテーマのシーンがあった。


関連作品


帰ってきたウルトラマン(映画) (昭和46年1971


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昭和46年5月14日(金)放映


第7話「怪獣レインボー作戦」


監 督本多猪四郎脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森渋谷健三
宮城孝桜井栄子高野浩幸西谷喜之菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

地獄谷にハイキングに行った坂田兄妹達が写した写真に、怪獣が写っていた。
MATは調査に乗りだすが、あまりにも鮮明に怪獣が写っている事から、逆にいたずらではないかと疑われてしまう。
絶対にトリックではないという次郎(川口英樹)の言葉を裏づけるために、郷(団次郎)は単身渓谷を歩き回る。
ウルトラマンの能力を持つ郷には確かに怪獣の気配が感じられるが、姿は見えない。
そして夜になり、ついに怪獣が姿を現す。
しかし、見えるのは光る目玉だけだった。


【解説】

坂田三兄妹と郷(団次郎)が、そろってハイキングに行った先で怪獣に遭遇してしまう。
いままで正統派演技をしてきた岸田森が、変な驚き方をするシーンがある。
コミカルなシーンがあまりないだけに目立った。


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昭和46年5月21日(金)放映


第8話「怪獣時限爆弾」


監 督筧正典脚 本田口成光


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加川口英樹岸田森 倉田爽平矢崎知紀
中沢祥枝菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

地底怪獣ゴーストロンに対し、郷(団次郎)は新型爆弾で攻撃に向かう。
しかし、怪獣からの攻撃に慌てた郷は、ミスをして時限装置をセットして撃ってしまった。
そのまま怪獣は爆弾工場の近くに居座ってしまう。
刻々と近づく爆発時間。
郷はサイレンを鳴らして怪獣をおびき出そうと試みる。


【解説】

反応の鈍い怪獣ゴーストロンをいかにして倒すかという作戦を立てるMATチームが描かれる。
坂田(岸田森)は、次郎(川口英樹)に避難を促すワンシーンの登場。
持って逃げるのは、郷(団次郎)のくれた花の鉢だけという次郎に対して、
「アキと次郎の宝物だな」と優しく声を掛ける。


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昭和46年5月28日(金)放映


第9話「怪獣島SOS」


監 督本多猪四郎脚 本伊上勝


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹石橋雅史塚本哲
山崎純資長谷川峯子菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

郷(団次郎)の代わりにフライトを引き受けた南隊員(池田駿介)が
太平洋上で遭難、孤島に不時着した。
その島に偶然居合わせた資源調査団に救われる。
島に怪獣がいることを知った南は、怪我を押して、怪獣を地下に封じ込めようとする。


【解説】

郷(団次郎)のよき先輩である南隊員(池田駿介)を主人公にしたエピソード。
後に東映製作『キカイダー01』(昭和48(1973)〜49(1974)年)で主役になる
池田駿介の親しみやすさが全面に押し出されている。
坂田兄妹のエピソードはほとんど付け足しで、岸田森は出演していない。


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昭和46年6月4日(金)放映


第10話「恐竜爆破指令」


監 督筧正典脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加川口英樹高野裕幸石原光真伊藤ひでみ
北川陽一郎石山克己浅野比呂志本多一哉菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

弾丸道路の工事現場で、次郎(川口英樹)達は完全な恐竜の骨格を発見する。
しかし、工事を急ぐ現場監督は制止も聞かずに爆破してしまった。
そのために骨格は生き返ってしまい、怪獣ステゴンとして暴れだす。


【解説】

人間のエゴが、眠っていた怪獣を起こしてしまい惨事を引き起こす様を描く。
このエピソードには、岸田森が演じる坂田やアキ(榊原るみ)は出演していない。


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昭和46年6月11日(金)放映


第11話「毒ガス怪獣出現」


監 督鍛冶昇脚 本金城哲夫


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加佐原健二堀越節子坪野鎌之緒方燐作
大里健太郎北村勝造波多野加代菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

映画のロケ隊が、怪獣の目撃された付近で全員死亡するという事件が発生した。
ロケ隊の死因が毒ガスである事を知り、岸田隊員(西田健)は心を痛める。
岸田の父親は、旧日本軍で毒ガスを製造させられていたのだ。
廃棄されたはずの毒ガスを食べた怪獣モグネズンが暴れだしたのを知り、
岸田隊員はわが身を省みずに攻撃を開始、重傷を負ってしまう。



【解説】

今まで円谷プロ作品のメインライターを勤めていた金城哲夫、
唯一のシリーズ参加作品で、円谷プロ作品最後の登板。
この作品にも岸田森は出演していない。


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昭和46年6月18日(金)放映


第12話「怪獣シュガロンの復讐」


監 督鍛冶昇脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加 久万里由香草間璋夫渋谷健三野月かつや
守屋輝明勝部義夫菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

MATの特別訓練中、郷(団次郎)は人里はなれた山の中で神秘的な少女を目撃する。
今はなき画伯を父に持った彼女は、車の騒音を嫌いここへ移り住んでいたのだ。
そんなとき、怪獣シュガロンが現れる。
怪獣は山の自然を守るかのように、バイパスや車を次々と破壊してゆく。


【解説】

山奥にはそぐわない神秘的な娘をめぐるエピソード。
岸田森は、このエピソードも出演していない。


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昭和46年6月25日(金)放映


第13話「津波怪獣の恐怖 東京大ピンチ!」


監 督富田義治脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加小林昭二長谷川弘内田武樹西山恵子
向井淳一郎西本裕之川野耕司幸田宗丸新村礼子
菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

フィリピン沖で遭難した漁船の船長高村(小林昭二)が、奇跡的に救出される。
だが、何を聞かれても「シーモンス」とだけつぶやくだけだ。
シーモンスは伝説の怪獣と言われている。
そして、その伝説は的中。
怪獣は東京に上陸した。
MATはシーモンスを攻撃する。
しかし、苦しむシーモンスを助けるために、牡怪獣のシーゴラスも東京へ上陸してしまう。


【解説】

夫婦怪獣と東京大津波が話題になった、ストレートな東京大破壊エピソード。
「大東京破壊シリーズ」と銘打っている第1弾。
岸田森は、このエピソードにも出演していない。


関連作品

帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖(昭和46年1971


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昭和46年7月2日(金)放映


第14話「二大怪獣の恐怖 東京大龍巻」


監 督富田義治脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加岸田森藤田進榊原るみ川口英樹
向井淳一郎西本裕之川野耕司幸田宗丸新村礼子
菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

シーゴラスが巻き起こした津波は、ウルトラバリアに弾きかえされた。
怪獣が産卵のため上陸したことに気づいたMATは、怪獣を刺激しないことにする。
しかし、自衛隊が勝手に攻撃をしてしまったために、怪獣は再び暴れだした。


【解説】

「津波怪獣の恐怖 東京大ピンチ!」の続編。
藤田進の長官が再び登場し、MATを批難する。
しかし前とは違い、今度はMATのほうから新兵器を使用する提案をする。
怪獣は、倒されることなく東京を去った。
坂田兄妹が7話ぶりにそろって出演する。
岸田森の出演も6話ぶりだ。
怪獣の目的がわからず悩んでいる郷に、ヒントを与えたワンシーンのみの出演。


関連作品

帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖(昭和46年1971


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昭和46年7月9日(金)放映


第15話「怪獣少年の復讐」


監 督山際永三脚 本田口成光


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加高野浩幸今村源兵中川謙二勝部義夫
松下砂稚子榊原るみ川口英樹岸田森菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

東京で停電騒ぎが頻発する。
そんな中、史郎(団次郎)という少年は、嘘をつき続け郷達を翻弄した。
少年は、父が事故死をしたのは怪獣のせいだと言い続けていた。
そして、本当にその怪獣が現れる。


【解説】

父を殺した怪獣を信用されなかった少年は、極端な嘘つきになる。
怪獣が破壊を繰り返すのを見て、自分を信用しなかった者たちへの復讐だと
ひねくれて思い込んでしまうのが恐ろしい。
このエピソードで、始めて坂田兄妹の家のシーンが描かれた。
岸田森はそこでのワンシーンのみの登場。


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昭和46年7月16日(金)放映


第16話「大怪鳥テロチルスの謎」


監 督山際永三脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加石橋正次服部妙子丸茂光紀高杉哲平
南川直榊原るみ川口英樹岸田森菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

アキ(榊原るみ)の友人、由起子(服部妙子)の乗ったクルーザーが爆破された。
犯人は由起子の婚約をねたんだ幼なじみ、三郎(石橋正次)だった。
だが、由起子は爆破の前に巨大な黒い影を見たという。
早速調査に乗り出したMATは、夜の東京を我が物顔に飛び回る怪鳥テロチルスを発見した。
郷(団次郎)はテロチルスの住み家、悪島へ乗り込み、変身して戦う。



【解説】

再び「大東京破壊シリーズ」。
ただし、このエピソードではあまり東京は破壊されない。
怪鳥と戦うMATのストーリーと平行して、由起子をめぐる愛憎劇も描かれて行く。
金曜夜7時台の番組とは思えない展開だ。
岸田森は、東北地方の晴れた日に降る雪「かざはな」の話をぽつりと語り、妹アキ(榊原るみ)の心を慰める。
ここでもワンシーンのみの登場。


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昭和46年7月23日(金)放映


第17話「怪鳥テロチルス 東京大空爆」


監 督山際永三脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加石橋正次服部妙子丸茂光紀沼波輝枝
南川直榊原るみ川口英樹岸田森菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

大怪鳥テロチルスは、東京に巣を作ろうとしていた。
MATは巣を破壊しようと熱線砲を用意する。
一方、警察を脱走した三郎(石橋正次)は、由起子(服部妙子)を連れ出し、
事もあろうに怪獣の巣の真下にあるビルに逃げ込んでしまう…。



【解説】

物語も佳境に入り、由起子(服部妙子)と三郎(石橋正次)の愛憎物語に比重が移ってくる。
このエピソードの主役はゲストの石橋正次といっても過言ではない。
坂田(岸田森)は、郷(団次郎)に見送られて東京から避難するワンシーンだけの登場。
しきりに愚痴を言うのが楽しかった。


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昭和46年8月6日(金)放映


第18話「ウルトラセブン参上!」


監 督鍛冶昇脚 本市川森一


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加南広立花房子山本正明片岡五郎
羅雅煌沢登護佐古正人菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

宇宙ステーションを破壊し、怪獣ベムスターが宇宙からやって来た。
あまりの強さにMATもウルトラマンも歯が立たない。
戦いに破れたウルトラマンはエネルギーを補充しようと、太陽へ向かって飛び立つが、
引力に捕まり絶体絶命のピンチに陥る。
そこにウルトラセブンがあらわれた…。



【解説】

脚本家市川森一のシリーズ初参加作品。
いままで生物学的な怪獣ばかりだったが、今回始めて宇宙怪獣をシリーズに登場させた。
前の番組のヒーロー、ウルトラセブンを登場させるという冒険を行ったが、
市川森一の脚本は、出会いのシーンが宗教的な色合いを帯びていて、
後年のウルトラファミリーとはまったく違った印象を与える。
このエピソードには、岸田森をはじめ坂田兄弟は出演していない。


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昭和46年8月13日(金)放映


第19話「宇宙から来た透明大怪獣」


監 督鍛冶昇脚 本上原正三


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加片山明彦石原光真伊藤秀美榊原るみ
川口英樹岸田森菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

次郎(川口英樹)の通う学校に、隕石が落下した。
その隕石には透明怪獣サターンが寄生しており、次郎は重傷を負ってしまう。
MATは透明怪獣との戦い方が判らず苦戦した。
郷(団次郎)は死と直面した次郎を見て、サターン打倒に闘志を燃やす。



【解説】

次郎(川口英樹)との約束を守るために戦う郷(団次郎)を描く作品。
透明の怪獣を倒す方法が見つからず、弱気になっている郷は、
坂田(岸田森)に怒鳴られ、勇気づけられる。
久しぶりに郷の兄貴分らしい坂田の活躍だった。


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昭和46年8月20日(金)放映


第20話「怪獣は宇宙の流れ星」


監 督筧正典脚 本石堂淑朗


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹佐原健二菅沼赫
遠矢孝信菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

連続して起きる旅客機墜落事件の犯人は、怪獣マグネドンだった。
一度はMATの攻撃にばらばらになるが、強力な落雷に復活してしまった。
無限にある地球の磁気をエネルギーにしている怪獣にMATは苦戦する。



【解説】

マグネドンの破片が流れ星になるラストが秀逸な一篇。
このエピソードには、岸田森は出演していない。


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昭和46年8月27日(金)放映


第21話「怪獣チャンネル」


監 督筧正典脚 本市川森一


【出演】

団次郎塚本信夫池田駿介西田健三井恒
桂木美加荒井ヌイコ三輪明岸井あや子小松英三郎
矢野潤子一色俊吾越後憲遠矢孝信菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

放送終了後のテレビ画面に、旅客機墜落の現場が放映される。
それは電波を食料とする怪獣ビーコンの仕業だった。
さまざまな電波の飛び交う東京は、ビーコンの格好の餌場だった。
MATは東京中の電波を止め、怪獣を洋上に誘いだそうとする。



【解説】

戦いの様子が、全て怪獣のお陰でテレビに放映されてしまうという状況に陥る。
MATが必死に戦っている映像が昼のメロドラマに挿入され、
視聴者は勝手なことを言って観戦しているという構図は、
テレビの本質をとらえおり、見ていて寒気すら覚える。
坂田(岸田森)始め三兄妹は、この作品には出演していない。


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昭和46年9月3日(金)放映


第22話「この怪獣は俺が殺(や)る」


監 督山際永三脚 本市川森一


【出演】

団次郎塚本信夫根上淳池田駿介西田健
三井恒桂木美加うえずみのる三谷昇榊原るみ
川口英樹菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

次郎(川口英樹)の拾ってきたプラスチックの腐食に疑問を持った郷(団次郎)は、調査を開始する。
そして、夢の島の地下に何者かが潜んでいることを突き止めた。
そんな時、夢の島で大火災が起きる。
郷は独断で消火活動をするが、そのために酸素が足りなくなった怪獣が出現、暴れだす。



【解説】

この回で、加藤隊長(塚本信夫)から伊吹隊長(根上淳)にバトンタッチする。
登場の仕方と言い、ラストの着任シーンといい、脚本家市川森一の描写がさえる一編。
岸田森は今回も登場していない。


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昭和46年9月10日(金)放映


第23話「暗黒怪獣星を吐け!」


監 督山際永三脚 本石堂淑朗


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森横山リエ
陶隆坂本長利増岡弘天本英世菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

皆既日食を見学していた郷(団次郎)の前に謎の女性が現れ、
北斗七星が無くなると予言する。
そして、本当にその通りになり、加えて怪獣ザニカが飛来する。
ザニカは星を飲み込む巨大怪獣バキューモンから、地球へと逃れてきたのだった。



【解説】

かなり変なストーリー展開をするエピソード。
カニの形をしているから蟹座の怪獣だと断定したり、
気の狂った予言者や、天本英世が怪演する天文学者など、ちょっと普通ではない。
テーマよりビジュアルを重視し始めているのがわかる一篇。
岸田森は、坂田家の団欒シーンで登場する。


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昭和46年9月17日(金)放映


第24話「戦慄!マンション怪獣誕生」


監 督富田義治脚 本上原正三


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加福田公子大村千吉川瀬裕之遠矢孝信
川口英樹劇団いろは菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

地球に落下した宇宙怪獣を、MATは処分した。
しかし、その小さな破片を、明夫少年は家に持って帰ってしまう。
その夜、怪獣の破片はマンションに同化し、
少年の望むような怪獣へと成長しだした。



【解説】

無害そうなかわいい宇宙怪獣を、平和のためと処分してしまう、少々過激な展開の一篇。
このエピソードには、岸田森は登場しない。


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昭和46年9月24日(金)放映


第25話「ふるさと地球を去る」


監 督富田義治脚 本市川森一


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加幸田宗丸西田昭市辻しげる松尾文人
大野広高山本竜二藤江喜幸長尾敏之助遠矢孝信
劇団いろは菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

工事中のビルのコンクリートだけが宇宙へ飛び立ってしまうという事件が発生した。
MATの調査で、砂利の中に含まれていた隕石が原因と判る。
郷(団次郎)と南(池田駿一)は、砂利の産地、愛野村に向かう。
愛野村の地底には有史以前地球に落下したザゴラス星の巨大な隕石があり、
それが宇宙へ飛び立とうとしていた。



【解説】

南隊員(池田駿介)の過去、ザゴラス星へと戻ってゆく隕石、そしてその隕石の上にあった故郷を失った少年と、
故郷というキーワードで成り立つ、市川森一らしいエピソード。
このエピソードでも、岸田森を始め坂田兄弟は出演していない。


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昭和46年10月1日(金)放映


第26話「怪奇!殺人甲虫事件」


監 督筧正典脚 本上原正三


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加大島章太郎清水美紀遠矢孝信榊原るみ
川口英樹岸田森菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

電気カミソリを使っている最中に人間が蒸発してしまうという事件が発生する。
これは、宇宙から来た昆虫が、電気カミソリのモーター音を敵の羽音と思い攻撃したものだった。
宇宙昆虫は、口紅の成分にも惹かれ、アキ(榊原るみ)にも襲い掛かる。
幸い何事もなかったが、捕獲した宇宙甲虫をレーザーで処分しようとすると、突然巨大化して暴れ出した。



【解説】

ストレートなサスペンスストーリー。
宇宙昆虫が口紅の成分に魅かれてアキ(榊原るみ)を襲おうとするという、サービス満点な展開をみせる。
坂田兄弟が久しぶりに登場。
宇宙昆虫を見つけたときの坂田(岸田森)の落ち着きようが印象的で、
久々に視聴者に存在感を植え付けていた。


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昭和46年10月8日(金)放映


第27話「この一発で地獄へ行け!」


監 督筧正典脚 本市川森一


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加山波ひろし進藤幸小高まさる遠矢孝信
榊原るみ沢村忠(特別出演)菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

郷(団次郎)はキックボクサーの東と知りあう。
東は郷が無意識にした仕草に、ただ者ではないものを感じコーチを願い出る。
そのころ、東の田舎では、巨大な観音像が真っ二つにされるという事件が起き、
郷は調査に乗り出す…。



【解説】

腕にノコギリを持つ、実際にはいない突飛な怪獣が登場、
巨大な観音像を真っ二つにするという象徴的なシーンから、物語は始まる。
坂田兄弟はアキ(榊原るみ)だけの登場。岸田森は登場しない。


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昭和46年10月15日(金)放映


第28話「ウルトラ特攻大作戦」


監 督山際永三脚 本実相寺昭雄


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加川口英樹天草四郎池田忠夫遠矢孝信
土屋靖夫戸田春子湊俊一永井譲一吉原正皓
岩城力也菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

台風がいきなり消滅したり現れたりした。
MATを始め気象庁ではどう対応してよいのかわからず混乱する。
そんな時、東京に巨大な怪獣が出現した。
怪獣は、ただ上空に浮いているだけで無害そうに見える。
MATはこれが台風消滅の犯人と断定する。



【解説】

実相寺昭雄監督が脚本を書いた異色作。
MAT隊員達、特に岸田隊員(西田健)がコミカルに描かれていた。
郷(団次郎)は、怪獣が新しい自然の姿だとしつこく言い続ける。
しかも、姿を見せた怪獣も、MATが攻撃をするまでただ浮かんでいるだけだった。
そして、ラストでは、怪獣が去った後に光化学スモック注意報が発令されている。
これは、人間の作り出したものの方が怪獣より怖いという警告であろう。
坂田(岸田森)は、郷とともに新しい車の尾翼を何回もテストする。
風は自然だという郷とは対照的だ。


関連作品

実相寺昭雄

近鉄金曜劇場 芸術祭参加作品 「正塚の婆さん」  (昭和38年1963
怪奇大作戦 全26話  (昭和43年1968
曼陀羅  (昭和46年1971
  (昭和47年1972
シルバー仮面ジャイアント(昭和47年1972
あさき夢みし  (昭和49年1974
歌麿 夢と知りせば   (昭和52年1977
CM演出「S&Bスナックチップ」 (昭和52年1977
CM企画「S&B」スナックトースト野球篇」 (昭和53年1978
CM企画S&Bスナックトースト 外野フライ篇 (昭和54年1979


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昭和46年10月22日(金)放映


第29話「次郎くん怪獣に乗る」


監 督山際永三脚 本田口成光


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加川口英樹岸田森坂本新兵中川玲子
石井千代子遠矢孝信菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

郷(団次郎)が定期点検に行った直後に、無人宇宙ステーションが行方不明になってしまう。
郷の検査の仕方に問題があると隊長は責める。
しかし、宇宙ステーションは東京に墜落していた。
そして、その中に次郎(川口英樹)が閉じ込められてしまう。
しかも、ステーションには怪獣が寄生していた。



【解説】

少女の宝物を入れた箱がきっかけとなって、事件が複雑になってゆく。
そしてとうとう怪獣まで出現し、MATを揺るがす大事件になる。
ストーリーは、コミカルに描かれており、
坂田(岸田森)もこの番組で始めてコミカルな面を見せる。


関連作品

帰ってきたウルトラマン(「次郎くん怪獣にのる」)(昭和47年1972



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昭和46年10月29日(金)放映


第30話「呪いの骨神オクスター」


監 督真船禎脚 本石堂淑朗


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加岸田森川口英樹巌金四郎大泉滉
熊野隆司遠矢孝信菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

山登りに来ていた次郎(川口英樹)と坂田(岸田森)は道に迷い、
山で出会った老人の好意で一泊することになった。
翌日、老人は、骨が累々と積み重なる水牛の墓場に案内してくれた。
ここから骨を持ち去ったりすると、その人は行方不明になるというのだ。



【解説】

怪奇ムードあふれた作品。
水牛の怨念が怪獣化するという設定で、ウルトラマンやMATは、何でも溶かす牛の唾液に苦戦する。
このエピソードでは、珍しく坂田(岸田森)と次郎(川口秀樹)の出演シーンが多い。
いままでワンポイントリリーフのような役ばかりだったが、今回は思う存分主役を楽しんでいる。


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昭和46年11月5日(金)放映


第31話「悪魔と天使の間に…」


監 督真船禎脚 本市川森一


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加小園蓉子永吉健太郎大木智子西田真知子
広瀬康治初川久中山剣悟賀川修嗣遠矢孝信
菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

伊吹隊長(根上淳)の娘が、MAT基地見学に連れてきた口の利けない少年は、実はゼラン星人の変装だった。
宇宙人はテレパシーで郷(団次郎)に話し掛けてくる。
そのためにほかの隊員達には全く判らない。
思わず少年に飛び掛ってしまう郷に、MAT隊員達は困惑を隠せなかった…。



【解説】

障害を持った、いたいけな少年が、実はウルトラマン暗殺を企む宇宙人だったという、
市川森一が描く衝撃的なエピソード。
岸田森始め坂田兄弟は、このエピソードには登場しない。


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昭和46年11月12日(金)放映


第32話「落日の決闘」


監 督大木淳脚 本千束北男


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加浜村純谷村昌彦松原和仁京田ひさ子
福鎌やよい中島かつみ田所千鶴子小池康光猪野剛太郎
遠矢孝信菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

頻発する地震に、MATは隠密裏に調査を開始する。
現場の山村にあるトンネルで、郷(団次郎)は怪しい亀裂を発見、
一人で潜り込んでみると、そこには冷凍された怪獣がいた。
郷は落盤で亀裂内に閉じ込められてしまう。
怪獣は地震の衝撃で、冬眠から目覚めようとしていた。



【解説】

MAT隊員全員、ピクニック気分で楽しんで撮っているコメディータッチの作品。
岸田森始め坂田兄弟は出演していない。


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昭和46年11月19日(金)放映


第33話「怪獣使いと少年」


監 督東條昭平脚 本上原正三


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加川口英樹植村謙二郎二瓶秀哉遠矢孝信
梅津栄小笠原弘山崎純資善賢一劇団いろは
菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

宇宙人と呼ばれ差別されている少年と、郷(団次郎)は知り会う。
少年は超能力を使うと言われていたが、それは少年がかくまっているメイツ星人のものだった。
メイツ星人は、地球に調査に来た際に少年と知り合い、一緒に生活するようになった。
しかし、地球の汚れた大気のために衰弱してしまい、
河原の地下に隠した宇宙船を再び呼び出すことが出来なくなってしまっていたのだ。



【解説】

明らかに差別問題を扱った異色作。
救いのない展開に、さすがの郷(団次郎)も戦いの意義を見失ってしまう。
坂田(岸田森)はこのエピソードには登場しない。


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昭和46年11月26日(金)放映


第34話「許されざるいのち」


監 督山際永三素 案小林晋一郎脚 本石堂淑朗


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加岸田森川口英樹清水幹生遠矢孝信
菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

郷(団次郎)の幼なじみの生物学者水野(清水幹生)は、
動物と植物の垣根を乗り越えた生物レオゴンを完成させた。
しかし、すぐに巨大化してしまい逃げ出してしまう。
レオゴンを目撃した次郎(川口英樹)を、水野は脅迫する。
その頃、ついに箱根の芦ノ湖にレオゴンが出現した…。



【解説】

生物学者、水野(清水幹生)の苦悩を中心に据えた作品。
どちらかというとビジュアルを重視しているような作品。
坂田兄弟は次郎(川口英樹)と坂田(岸田森)二人の出演。
次郎が怪獣を見てしまったために兄弟は事件に巻き込まれてしまう。


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昭和46年7月16日(金)放映


第35話「残酷!光怪獣プリズ魔」


監 督山際永三脚 本朱川審


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加岸田森川口英樹飯沼慧玉井碧
エフ・ボサート遠矢孝信菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

灯台や船舶が消滅する事件が多発する。
何かの予感を感じた坂田(岸田森)と郷(団次郎)は、とある灯台へと向かう。
そこに現れたのは、光を常食とする怪獣プリズ魔だった。
光が凝縮して構成されているプリズ魔に、ウルトラマンも歯が立たなかった…。



【解説】

脚本の朱川審は、岸田森のペンネーム。
いつもと少し違ったムードの作品に仕上がっている。
坂田(岸田森)の予感がストーリーの発端で、怪物と対峙した後も、色々とプリズ魔の生態を言い当てる。
郷(団次郎)が辛勝してあっさり終了するラストも印象的。


関連作品


帰ってきたウルトラマン 第35話「残酷!光怪獣プリズ魔」(脚本) (昭和46年1971
雑誌記事 岸田森“自作自演”に“文才”発揮 脚本も“ウルトラ”級? (昭和46年1971
雑誌記事 あのネ TBSテレビ 帰ってきたウルトラマン(昭和46年1971
雑誌記事 岸田森が脚本を執筆(昭和46年1971


山元清多

海賊(二幕) (昭和44年1969
ウルトラマンA(エース)第47話「山椒魚の呪い!」  (昭和48年1973 (「昭和47年声の仕事」ページに収録)
「ドキュメンタリードラマ 太平洋の生還者」    (昭和51年1976
夜のミステリー(江戸川乱歩短編ドラマ)(昭和51年1976
夜のミステリー(深夜版)第11話「連動」(昭和52年1977
ドラマ「下駄の上の卵」  (昭和56年1981
特別番組「普陀洛の岸辺」  (昭和56年1981



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昭和46年12月10日(金)放映


第36話「夜を蹴ちらせ」


監 督筧正典脚 本石堂淑朗


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加岸田森川口英樹戸部夕子高田稔
吉岡ユリ野村明司遠矢孝信菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

若い娘が血を吸われる事件が多発する。
目撃者が犯人の飛び去るのを目撃したため、警視庁はMATに調査を依頼した。
調査を開始したMATは、別荘地の近くに巨大な宇宙船が着陸しているのを発見する。
宇宙人は人類滅亡を計り、若い女性を根絶やしにしようとしていたのだ。



【解説】

ストレートな侵略物。
血を吸う宇宙人がこうもりのような姿をしているのは御愛嬌だが、
この宇宙人が結構強かったりするので侮れない。
次郎(川口英樹)は、吸血鬼よけのニンニクを修理工場中につるしたりして大騒ぎ。
坂田(岸田森)はかなり迷惑そうだった。


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昭和46年12月17日(金)放映


第37話「ウルトラマン夕陽に死す」


監 督富田義治脚 本上原正三


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加榊原るみ川口英樹岸田森成瀬昌彦
速水鴻沢美鶴津野哲郎奥野匡菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

地球侵略を目指すナックル星人は、過去の怪獣達を使ってウルトラマンの能力を調べ上げる。
ウルトラマンの弱点が、郷(団次郎)の恋人アキ(榊原るみ)だと気が付いたナックル星人は、
アキ(榊原るみ)を誘拐。
止めようとした坂田(岸田森)と共に車でひき殺してしまう。
二人の死に動揺したウルトラマンは、ナックル星人との戦いに破れ、捕らえられてしまった。



【解説】

坂田(岸田森)は、アキを連れ去ろうとする車の前に、手を広げて立ちはだかる。
しかし、あっさりと跳ね飛ばされて、死んでしまう。
もうちょっと坂田の活躍が見たかったのだが、残念ながらこのエピソード以降、クレジットされる事はない。


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昭和46年12月24日(金)放映


第38話「ウルトラの星光る時」


監 督富田義治脚 本上原正三


【出演】

団次郎根上淳池田駿介西田健三井恒
桂木美加森次浩司黒部進岩崎和子速水鴻
沢美鶴吉田潔豊田紀雄菊池英一
(ウルトラマン)
名古屋章
(ナレーター)


【物語】

ナックル星人に捕らえられたウルトラマンは、
初代ウルトラマンとウルトラセブンの助けで脱出に成功する。
しかし、帰還した郷(団次郎)を待っていたのは敵前逃亡による銃殺刑だった。
隊員達がナックル星人の催眠術にかかっていると知った郷は、反撃に転じる。



【解説】

「ウルトラマン夕陽に死す」の後編。
再びウルトラ兄弟が登場、今回はダン(森次浩司)とハヤタ(黒部進)も出演した。
クレジットはされていないが、郷(団次郎)の回想シーンに岸田森と榊原るみがワンカットだけ登場する。
これは、このエピソードのために新たに撮影されたもので、シリーズ最後の登場シーンだ。

ちなみに、第41話「バルタン星人Jr.の復讐」の冒頭、坂田のセリフがあるが、
残念ながら岸田森ではなく、別の俳優が声を担当していた。


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