【テレビ作品】
昭和44年1月6日(月)〜2月21日(金)放映
契りきな
全35回
NETテレビ | 毎週月曜日〜金曜日放映 |
13時30分〜13時55分(25分) | 白黒作品 |
【出演】
渡辺美佐子(岡崎和子) | 岸田森(男) | 土屋嘉男(岡崎敏晴) | 森幹太(野口刑事) | 富沢政男(佐々木刑事) |
加藤隆(交通係警官) | 島喜義(ドライバー) | 馬場恵美子(久枝) | 三木弘子(常子) | 浮田三郎(医者) |
川村繁子(受付けの女) | 柳川慶子(幸子) | 富田浩太郎(辰雄) | 豊島八重子(安江) | 西本雄司(実) |
金子純子(マユミ) | 永井柳太郎(くら爺さん) | 益海愛子(網野恵美子) | 雁坂彰(郵便屋) | 中台祥浩(勝本弁護士) |
町田博子(看護婦長) | 小島敏彦(会社の男) | 寄山弘(不動産屋) | 滝那保代(三浦) | 高橋信子(長田) |
成田光子(アパートの女) | 山本ひるみ(ユリちゃん) | 伊藤秀朗(管理人(男)) | 春日章良(繊維問屋男の店員) | 島津喜美枝(繊維問屋女の店員) |
福山象三(平山) | 長山藍子(横山佳子) | 宇南山宏(松沢課長) | | |
【解説】
早坂暁がオリジナルで書き下ろした連続帯ドラマ。
岸田森と渡辺美佐子のコンビが早坂暁の脚本を演じるのは、
昭和411966年に放映された『愛しの太陽』に引き続いて二度目だ。
幸せそうに見えた家庭が、長い放浪の果てに、実は全くの見かけだけだった事に気づくという、
いかにも早坂暁らしく捻った構成の作品。
当時の世相なども盛り込んだ意欲作である。
ちなみにタイトルの「契りきな」とは、
百人一首の清原元輔「ちぎりきなかたみに袖をしぼりつつ末の松山浪こさじとは」から採ったもので
「夫婦の約束をしましたね」というような意味。
【岸田森の役】
倉田浩
山田一郎という偽名で絵本のセールスマンとして働いていた時に、
訪問した先で岡崎和子(渡辺美佐子)を強姦しようとする。
だが、直前であきらめて立ち去る。
この事件が元で、岡崎夫婦は破綻を迎えた。
大学では仏文科にいて演劇研究会に所属していたが、
社会人になってからは、誰からも問題にされない人間と自嘲している。
いくつも偽名を使い、色々なところで働くがいつも長続きせず、
前払い金を持ち逃げしてしまうなど、現実を直視しようとしない弱い人間だ。
和子に匿われてからは、なんとか自分を取り戻そうと、
治療代を稼ぐために入院した病院の地下でゴミ焼却の仕事を始める。
出演は、物語最初の和子を襲うシーンと、後半に集中している。
だが、出演しない週にも、和子に襲い掛かる回想シーンが何回も流されている。
関連作品
早坂暁
愛しの太陽 (昭和41年1966)
真田幸村(昭和41年1966)
浮世絵女ねずみ小僧 第2話「霧の夜の襲撃」(昭和46年1971)
天下堂々 全47話 (昭和48年1973)
斬り抜ける 俊平ひとり旅 第13話「あなたが欲しい」(昭和49年1974)
必殺からくり人 第12話「鳩に豆鉄砲をどうぞ」(昭和51年1976)
新必殺からくり人 第2話「東海道五十三次殺し旅 戸塚」(昭和52年1977)
南海放送創立25周年記念番組 わが兄はホトトギス(昭和53年1978)
ドラマ人間模様 新事件 わが歌は花いちもんめ 全5回(昭和56年1981)
【各エピソード解説】
昭和44年3月12日(水)放映
きんきらきん
第11回
TBSテレビ放映 | |
21時30分〜22時30分(60分) | 白黒作品 |
【出演】
若尾文子(時田塔子) | 横山道代(時田典子) | 山崎左度子(鯨岡妙子) | 池田和歌子(時田倫子) | 森次浩司(時田孝道) |
加藤隆(交通係警官) | 島喜義(ドライバー) | 馬場恵美子(久枝) | 三木弘子(常子) | 浮田三郎(医者) |
土田早苗(時田未知) | 岩上正宏(時田実) | 藤岡琢也(黒川金欄) | 杉浦直樹(坂崎) | 二谷英明(岩田) |
牟田悌三(宅間西山) | 飯田蝶子(三浦夫人) | 三遊亭円生(川崎) | 中村孝雄(山際英光) | 三田村元(小池坊主) |
月の家円蔵 | 藤江リカ(イチ子) | 常田富士男(川村葬儀店の若だんな) | 春川ますみ(玉枝) | 松山省二(沼田少年) |
日下武史(鯨岡伺郎) | 岸田森 | 加藤和江(マリコ) | | |
【解説】
三百年の名刹大竜寺を舞台に、住職がいなくなってしまい四苦八苦する長女塔子(若尾文子)を巡る
三人の恋模様や、数億もの寺の地所を巡る騒動などを描く、異色のコメディーシリーズ。
『クラクラ日記』(昭和431968年TBS)以来、一年ぶりに若尾文子がテレビの主役に起用され、
同番組でコンビを組んだ藤岡琢也を、再び相手役に迎えている。
演出は『近鉄金曜劇場 剣』(昭和391964年)以来の高橋一郎が担当。
岸田森の役は不明。
関連作品
高橋一郎
近鉄金曜劇場 芸術祭参加作品「正塚の婆さん」(昭和381963年)
近鉄金曜劇場 「剣」 (昭和391964年)
美作ノ国 吉井川 (昭和471972年)
白い影 第14回(最終回) (昭和481973年)
夢のあとに 第1回〜第3回 (昭和531978年)
【エピソード解説】
昭和44年4月28日(月)〜5月3日(土)放映
パンとあこがれ
第5週(第25回〜第30回)
TBSテレビ | |
12時40分〜13時00分(20分) | 白黒作品 |
【出演】
宇津宮雅代(吉本綾) | 津島恵子(敬) | 松尾嘉代(美代) | 加藤武(野口先生) | 大出俊(島村朔) |
【物語】
明治26年。
17歳の吉本綾(宇都宮雅代)は、通っていた女学校の方針に不満を抱き、仙台から上京する。
東京の女子学校に進学した綾は、
友人の兄、朔(大出俊)に出会い惹かれるものを感じる。
しかし、女学校の先輩、節子(島かおり)に奪われてしまい、失恋。
痛手をいやそうと、仙台時代の旧師、野口(加藤武)の薦める見合いの相手、相原隆蔵(東野孝彦)と結婚する。
一旦は、隆蔵の故郷信州で生活を始めるが、
やがて再び東京へと戻り、本郷でパン屋「穂高屋」を開業した。
売れ行きは上々で、研究熱心な隆蔵の作りだす新しいパンの評判もよい。
手狭になった本郷の店を支店として、本店を新宿に出店、穂高屋の作るパンは一流というイメージを作りだすことに成功した。
大正4年、
穂高屋にインド独立運動の志士タクール(河原崎長一郎)がかくまわれる。
緊張に満ちた日々が続く中、綾の娘、明子(進藤恵美)がタクールに魅かれてゆき、ついに結婚する。
しかし、世情は不安定になり、太平洋戦争に突入、
穂高屋のある新宿は焼け野原になってしまう。
戦争に行った息子が帰るのを待つために、二人は焼け野原の中、穂高屋を再開した。
【解説】
ポーラテレビ小説第2作。
東京の新宿中村屋を築いた相馬夫妻の半生をモデルに、
全26週156回で描いたオリジナル帯ドラマ。
後に『岸辺のアルバム』(昭和521977年)や『ふぞろいの林檎たち』(昭和581983年〜平成91997年)など
名作を発表する脚本家、山田太一の出世作ともなった。
宇津宮雅代は、文学座8期生で岸田森の後輩に当たる。
当時はまだ新人だったが好演し、
後のポーラテレビ小説で、新人ヒロインが続いて登用されるきっかけとなった。
【岸田森の役】
志沢幹太郎
新聞記者。
綾(宇津宮雅代)が東京に出てきて、世話になった家にいる娘の恋人。
登場は、第5週目(第25回〜第30回)のみだと思われる。
同時期に放映していた『おんなみち』の主役、樫山文枝と、
この番組のヒロイン宇都宮雅代の仲が良く、
互いにスタジオ見学していたりしたらしいので、
もしかしたらその時のつながりで、岸田森が出演したのかもしれない。
この出演がきっかけとなって、岸田森はポーラテレビ小説の常連となる。
関連作品
ポーラ
原生花園 アンラコロの歌 第1週〜第9週 (昭和47年1972)
美作ノ国 吉井川 全156回 (昭和47年1972)
ポーラ名作劇場「氾濫」 全8回 (昭和49年1974)
ポーラ名作劇場「黄昏にさようなら」 全8回 (昭和50年1975)
絹の家 全135回 (昭和51年1976)
昭和44年4月3日(木)〜6月26日(木)放映
暖春
全13回
フジテレビ | 毎週木曜日放映 |
21時30分〜22時00分(30分) | カラー作品 |
【出演】
尾崎奈々(佐々木千鶴) | 勝呂誉(梅垣次男) | 松村達雄(緒方省三) | 三宅邦子(山口ふみ子) | 岸田森(長谷川一郎) |
田中春男(梅垣剛造) | 西口紀代子(おたかどん) | 新井茂子(河村清子) | 松本紘一(山口浩) | 菊容子(山口美那子) |
二階堂有希子(長島節子) | 扇千景(せい) | 佐分利信(山口信吉) | 月丘夢路(緒方あや子) |
【解説】
昭和40年に岩下志麻の主演で、松竹が映画化した作品のテレビドラマ化。
原作は、里見弓享の「青春放課後」。
岸田森の演じる長谷川は、主人公に慕われるという二枚目のモウケ役。
ほとんど同時期に放映していた「おんなみち」とはまったく正反対の役を演じ、芸域の広さを見せた作品だ。
ちなみに、主人公が最後に結婚する次男を演じているのは勝呂誉で「怪奇大作戦」にひきつづきの共演である。
【岸田森の役】
長谷川一郎
緒方(松村達雄)が重役を務める自動車会社のエンジニア。
福井県敦賀の出身で、会社の中では人間は機械だと思っている合理的な考えを持っている。
一流の大学の工学部を優秀な成績で卒業、会社の評価も高い。数年前から同郷のフィアンセがいた。
新幹線で隣り合ったのが縁で、ヒロインの千鶴(尾崎奈々)と知り合い、想いを寄せられる。
東京でのシーンにのみ、第2回〜第7回、第9回〜第11回に出演。
【各エピソード解説】
昭和44年4月7日(月)〜7月28日(月)放映
おんなみち
全18回
TBSテレビ | 毎週月曜日放映 |
21時00分〜21時30分(30分) | 白黒作品 |
【出演】
樫山文枝(世津) | 清水紘治(信吉) | 岸田森(亮介) | 太地喜和子(はつ) | 山本学(栄三郎) |
伊志井寛(彦栄) |
【解説】
平岩弓枝が、静岡新聞朝刊に
昭和411966年11月14日から1年10カ月間、655回連載を続けていた作品のテレビシリーズ化。
大正、昭和にかけての名門茶商を舞台に、祖母―娘―孫3代にわたる女性の苦闘を描いた作品。
放映中も連載が続いていて、平岩弓枝自身が、主に物語の前半部を脚色している。
主人公を演じる樫山文枝は、女の一生を描く生涯物に、この当時何本も主演していた人気女優。
主なレギュラーメンバーに劇団の若手ホープを集めたのも話題になった。
樫山文枝が劇団民芸、岸田森が六月劇場、清水紘治か自由劇場、太地喜和子が文学座、山本学が新人会。
この五人が、芝居に火花を散らしたので、現場は相当活気づいていたという記事が、静岡新聞に掲載された。
【岸田森の役】
松本亮介
主人公世津(樫山文枝)の夫。
初恋の人に心を寄せる世津の心を知りつつも結婚した。
世津とは兄妹同様に育てられたが、養子のために妻にコンプレクスを持っている。
そのために、取引を焦り巨額な損失を出し失踪、外に妾を作る。
世津の努力で、もとのさやに収まろうとしたとき、
そそのかされて心中に巻き込まれてしまう。
関連作品
「SBSテレビ(7日スタート)『おんなみち』の出演者紹介C
破滅の人生を歩む「松本亮介」 岸田森にぴったりの役どころ」
【各エピソード解説】
昭和44年5月22日(木)放映
ブラック・チェンバー
第8話「影の殺人者」
フジテレビ放映(ABC) | |
22時00分〜22時56分(56分) | 白黒作品 |