【テレビ作品】


昭和50年10月26日(日)、12月21日(日)放映


元禄太平記 第43話、第51話


NHK総合 
20時00分〜20時45分(45分)カラー作品
原 作南條範夫


【出演】

石坂浩二(柳沢吉保)江守徹(大石内蔵助)竹脇無我(柳沢兵庫)芦田伸介(徳川綱吉)岡田茉莉子(陸)
若尾文子(染子)森繁久彌(水戸光圀)小沢栄太郎(吉良上野介)木村功
(甲府綱豊、後の徳川家宣)
片岡孝夫(浅野内匠頭)
藤岡琢也
(紀伊国屋文左衛門)
関口宏
(中山安兵衛、後の堀部安兵衛)
   


【シリーズ物語】


柳沢吉保(石坂浩二)は、徳川五代将軍綱吉(芦田伸介)から御側用人に取り立てられた。
吉保は、立身出世のために自らの妻に綱吉の側室、染子(若尾文子)を迎えたり、
屋敷に綱吉を招いたりと、あらゆる手を尽くす。
そして、幕閣の第一人者としての地位を築いてゆく。
その頃、将軍が朝廷を迎える儀式典礼の準備で、
浅野内匠頭(片岡孝夫)が吉良上野介(小沢栄太郎)に、殿中で斬りかかる事件が発生する。
事件は、素早く処理され、内匠頭は切腹、上野介は無罪ということになった。
この件は、将軍直々の裁きとはいえあまりにも不公平であり、世間でも片手落ちだと騒ぎ始める。
危機感を抱いた吉保は、上野介を強引に隠居させ、
赤穂の元家老、大石内蔵助(江守徹)の動向を密かに探らせた。
討ち入りが決行され、幕府に対する批判が高まるのを恐れたのだ。

それでも内蔵助は、厳しい監視の中、秘密裏に準備を整え、
たった47人だけで上野介の屋敷に討ち入り、内匠頭のかたきを取ることに成功する。
幕府では、この事件が世間をあまりにも注目させたために、処分に苦しんだ。
しかし、吉保は幕政を守るために、47人の赤穂浪士に切腹を申し付ける。
処刑に対しての反発の声はあまりにも強く、判決を言い渡した吉保へ対する反感は高まった。
幕閣第一人者の地位をなんとしても守り通したい吉保は、
次期将軍に綱豊(木村功)を立て、世継ぎにする事に成功、失点を取り戻せたかに見えた。
しかし、綱豊が行った旧勢力の排除政策により、吉保はあえなく失脚してしまう。
栄華に彩られた元禄時代は、こうして終わった。


【解説】


五代将軍綱吉が在職していた元禄時代を舞台に、
天下泰平の世を揺るがした赤穂浪士の討ち入りを描く、NHK大河ドラマ第13作目。
経済学部教授を続けながら、数々の小説を発表していた南條範夫が原作を担当。
綱吉の寵愛を一身に浴びて、立身出世してゆく側用人、柳沢吉保(石坂浩二)の、権謀術策の施政を軸に、
たまたま同時代に起きた赤穂浪士の討ち入り事件を絡ませて、
元禄の爛熟しきった時代を背景にした人間模様を描いてゆく。
経済学を教えている原作者の作品らしく、
浅野の刃傷事件の原因は、塩の問題が絡む経済戦争だったという新解釈を打ち出している。


【岸田森の役】

荻生徂徠

歴史上の実在の人物。
儒学者、思想家、文献学者として知られている。
柳沢吉保(石坂浩二)に仕え、政治経済を重んじ幕閣政治の基礎を作った。
赤穂浪士の処分を、感情ではなく幕府の威厳を守るために切腹させるべきだと吉保に進言する。
この進言で、大石内蔵助(江守徹)ら赤穂浪士の切腹は決まった。

43話51話に登場。


関連作品

源義経 第1話〜第4話 (昭和411966 年)
草燃える 全51話 (昭和541979 年)




【各エピソード解説】

第43話「布石」 第51話「内蔵助最期」






昭和50年1月16日(木)


座頭市物語

第14話「赤ン坊喧嘩旅」


フジテレビ放映  
20時00分〜20時55分(55分)カラー作品
監 督勝新太郎原 作子母沢寛脚 本星田正郎


【出演】

勝新太郎(座頭市)大谷直子(お香)中山仁(宇之助)岸田森(和平次)成瀬昌彦
原田清人横山あきお長沢大志賀勝遠山欽
香川明子浅若芳太郎前川哲男中寛三山岡鋭二郎
近江輝子宮下有三鈴木朗伊東辰夫 


【物語】

和平次(岸田森)は、市(勝新太郎)が乗ったはずの駕篭を襲ったが、そこにいたのは見知らぬ女だった。
女は、亭主の借金の肩代わりに働かされ、年季が切れてやっと里へ帰る途中だったのだ。
女が自分の代わりに斬られたと悟った市は、抱いていた赤ん坊を、里の父親の元へ送り届けることにする。
赤ん坊の父親・宇之助(中山仁)は、今では土地の大親分。
赤ん坊の事など知らないとしらばっくれた。



【解説】

盲目だが、居合い抜きの達人という、勝新太郎の代名詞ともいえる名キャラクター、
座頭市の活躍を描く大ヒット映画シリーズのテレビシリーズ版。
アクション描写よりも、どちらかと言うと人間模様を重点にした作品が多く、
かなり丁寧な製作体制で撮影されており、ゲストの豪華さも含めてかなり見ごたえがある。
中断をはさみながら、全4シリーズ、100話に渡って製作された。


【岸田森の役】

和平次

座頭市に以前、喉を斬られ、その復讐のために市をつけ狙う。
凄腕の使い手だが、喉を斬られているために、全編かすれ声で通している。
青白いメイクアップをしていて、ハードな雰囲気が漂う役作りだ。
最後には市に斬られてしまう。
しかし、手下を盾に使って市に斬りかかったりと、手段を選ばない悪どい手を平気で使う。
岸田森は、テレビの座頭市シリーズに5作品出演している。



関連作品

勝プロダクション

座頭市と用心棒 (昭和45年1970
子連れ狼 三途の川の乳母車 (昭和47年1972
子連れ狼 親の心子の心 (昭和47年1972
唖侍 鬼一法眼 第2話「くちなしの子守唄」(昭和48年1973
御用牙 かみそり半蔵地獄責め (昭和48年1973
痛快!河内山宗俊 第22話「桃の節句に雪を見た」(昭和51年1976
痛快!河内山宗俊 第26話「無頼六道銭」(最終話)(昭和51年1976
新・座頭市 第2話「父恋い子守り唄」(昭和51年1976
新・座頭市 第19話「越後から来た娘」(昭和52年1978
座頭市物語(3幕9場) (昭和53年1978
鶴八鶴次郎(4幕7場) (昭和53年1978
因果小僧六之助(3幕6場) (昭和53年1978
魂の試される時 全17回 (昭和53年1978
新・座頭市(第二部) 第13話「忠治を売った女」(昭和53年1978
新・座頭市(第3部) 第3話「市の耳に子守唄」 (昭和54年1979
舞台演出 勝アカデミー公演「かもめ」より (昭和55年1980
あいつと俺 全4話 (昭和55年1980
警視-K 第10話「いのち賭けのゲーム」 (昭和55年1980
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「傘次郎・新子捕物日記 夫婦十手(めおとじって)」(昭和57年1982

あいつと俺(未放映分)第5話〜第12話 (昭和59年1984







昭和50年4月26日(土)

影同心
第4話「欲にからんで殺し節」


TBSテレビ放映(MBS)  
22時00分〜22時55分(55分)カラー作品
監 督工藤栄一脚 本池上金男


【出演】

山口崇(更科右近)渡瀬恒彦(高木勘平)范文雀(お佐知)金子信雄(柳田茂左衛門)岸田森(勝山市之進)
織本順吉(中屋喜右衛門)森崎由紀(くみ)島米八(伊之助)中村錦司(分銅屋重兵衛)内村レナ(娘)
坂下光一郎大橋一輝那須伸太朗有島淳平大矢敬典
美松艶子勝部演之(小田頼母)北見治一(佐倉屋善助)丹阿弥谷津子(柳田園江)芥川隆行(ナレーター)


【物語】

豪商の息子達三人が、生娘を襲い、乱暴を働いた。
奉行所で取り調べを受けるが、与力勝山(岸田森)の裁きで無罪同様の扱いとなる。
かえって、訴え出た娘の父親、善助が無実なのに死罪になってしまう。
勝山の毒牙は、お佐知(范文雀)にも延びてきた。
お佐知と茂左衛門(金子信雄)の関係を調べ上げ、強請をかけてきたのだ。
お佐知は以前、勝山に手篭めにされた事があった…



【解説】

南町奉行所に勤める昼行灯が、実は裏で法の裁けない悪を始末してゆく闇の「影同心」だったという、
大ヒットした「必殺」シリーズの亜流作品。
この当時、ネット局の大幅な移動によって、
必殺シリーズはTBSテレビ系土曜夜10時からテレビ朝日系金曜日夜に移動してしまう。
そのために、TBSが、今までの視聴者をそのまま取り込もうと、
「必殺シリーズ」の抜けた土曜日の夜10時代に、同趣向の番組を製作したもの。
昭和501975 年5月5日から全28本放映される。
亜流とはいえ、オリジナリティは高く評判も良く、続編『影同心U』が、キャストを一新して、後番組として製作されている。
レギュラーは、山口崇(更科右近)/渡瀬恒彦(高木勘平)/范文雀(お佐知)/金子信雄(柳田茂左衛門)。



【岸田森の役】

勝山市之進

北町奉行の吟味役。金のために、平気で他人を有罪にするかなりの悪人。
過酷な拷問も、当たり前のように行う冷酷な性格。
世の中を斜に構えて見ており、賄賂を贈られてもあまり嬉しがるような事はない。
以前手篭めにしたお佐知(范文雀)と偶然出会い、よりを戻そうとしつこく付きまとう。
ラストは、影同心たちに始末される。
刺された後、酒席に戻り血の入った杯を飲み干して倒れるラストなど、
脂の乗ったきめ細かい芝居を見せている。



関連作品

影同心U 第24話「そして影は去った!!」(最終話)(昭和51年1976







昭和50年6月23日(月)〜8月11日(月)

ポーラ名作劇場

「黄昏にさようなら」

全8回


NETテレビ毎週月曜日放映
22時00分〜22時55分(55分)カラー作品
演 出白崎英介原 作ジョイ・パッカー脚 本田向正健


【出演】

岡田英次(最賀信之)山本陽子(最賀美紀)秋吉久美子(最賀良子)細川ちか子(最賀智子)長塚京三(加納修二)
藤間紫(堀口登代)岸田森(堀口幸男)寺尾聡(上原裕)川口敦子(三枝洋子)初井言栄(北川とみ)
加藤治子(ナレーション)    


【解説】

南アフリカの女流作家、ジョイ・パッカーの原作を元に、田向正健が脚色を担当したテレビドラマ。
原作のストーリーを借りて、後は大胆に脚色構成さている。
舞台は日本に移し変え、復讐と愛に悩む娘の心理ドラマに仕上げた。


【岸田森の役】

堀口幸男




【各エピソード解説】

第1回 第2回第3回
第4回 第5回第6回
第7回 第8回
(最終回)
 


関連作品

ポーラ

パンとあこがれ 第5週(第25回〜第30回)  (昭和44年1969
原生花園 アンラコロの歌 第1週〜第9週  (昭和47年1972
美作ノ国 吉井川 全156回  (昭和47年1972
ポーラ名作劇場「氾濫」 全8回  (昭和49年1974
絹の家  全135回 (昭和51年1976






昭和50年6月30日(月)〜9月26日(金)

虹色の橋

全65回


TBS(CBC)毎週月曜日〜金曜日放映
13時45分〜14時00分(15分)カラー作品


【出演】

磯野洋子(曾我美沙子)高橋長英(結城雅人)近藤洋介(曾我宏一)岸田森(藤村)三津田健(岩谷)
宮井えりな(真理)江夏夕子(久美子)高部滋子(みどり)  


【解説】

機械メーカーの営業部長の妻、美沙子(磯野洋子)が、
会社乗っ取りの陰謀や、愛欲の絡んだ事件に巻き込まれてゆく様を描いた15分の帯ドラマ。
13週間、全65回放映。 岸田森は、陰湿でしつこい役での登場。
このように、岸田森は昼の帯ドラマに敵役として登場する事が多かった。
製作時間があまりないので制約があまりなく、思ったとおりの芝居が出来る帯ドラマの現場は、
演技を工夫する岸田森にとって居心地が良かったといえる。



【岸田森の役】

藤村

ヒロインの昔の恋人。昔の事を持ち出してきて、ヒロインをしつこく脅迫する。
最後には殺人事件まで起こすが、美沙子(磯野洋子)の前で、薬を飲んで自殺してしまう。




【各エピソード解説】

第1週 第2週第3週第4週第5週
第6週 第7週第8週第9週第10週
第11週 第12週第13週  







昭和50年7月1日(火)


剣と風と子守唄

第14話「地獄に恋した野郎ども」


日本テレビ放映放映(ANB)  
21時00分〜21時54分(54分)カラー作品
監 督池広一夫脚 本津田幸夫


【出演】

三船敏郎(砦十三郎)斉藤こず恵(小雪)赤塚真人(ひぐれの丈吉)中村敦夫(あかねの左源太)長谷川明男(新三)
岸田森(松宮庄五郎)天津敏(鬼頭亥十郎)木田三千雄(加助)三角八郎(鉄次)伊達三郎(武兵衛)
森章二(清七)日野道夫(与作)藤山浩二(島田伴蔵)中島元(巳之吉)佐々木梨里(お春)
小野ひずる(お市)田中志幸高橋義治久本昇稲川善一
野際陽子(お駒)鈴木瑞穂(語り)   


【物語】

江戸送りの罪人、武平衛(伊達三郎)の唐丸駕篭が宿場に泊まる事になった。
そのために、名物の高市が中止になり、油屋に寄宿する香具師たちは、商売の当てが外れて大騒ぎとなる。
同宿していた十三郎(三船敏郎)は、浪人、庄五郎(岸田森)と新三(長谷川明男)が只者ではないと睨む。
浪人は二人とも、別々に武平衛に恩義を感じており、道中、唐丸駕篭を襲い、武平衛を救出をしようとしてた。
十三郎は、手出しをせずに二人を見守る。



【解説】

三船プロダクション製作の時代劇シリーズ。
幕府に反逆して江戸追放になった、元お庭番支配の砦十三郎(三船敏郎)が主役。
自らが手塩にかけて育て上げたお庭番の一人、左源太(中村敦夫)に、一人娘の小雪(斉藤こず恵)を預ける。
しかし、幕府は左源太に十三郎を討てと命じる。
左源太は、小雪を連れて十三郎を追い続ける。
当時、NHKの朝の連続ドラマ「鳩子の海」で人気絶頂だった子役、斉藤こず恵の出演が話題となった。



【岸田森の役】

浪人・松宮庄五郎

縁日で居合いを見せて、歯磨きを売る旅芸人。
以前、妻子が病気で行き倒れていたときに、武平衛(伊達三郎)に助けられたことを恩義に感じ、
唐丸駕篭を襲って助け出そうとする。
お駒(野際陽子)に惚れられるが、愛情よりも恩義を優先、役人達に斬られてゆく。
今回の岸田森の役は、一癖ある浪人の役。
この頃にしては珍しく悪役ではなく、格好の良い役。



関連作品

三船プロダクション

荒野の素浪人 第24話「襲撃地の果て白骨ヶ原」(昭和47年1972
荒野の用心棒 第28話「虐殺の丘に女の復讐が燃えて…」(昭和48年1973
荒野の素浪人(第2部)  全39話 (昭和49年1974
剣と風と子守唄(最終回) 第27話「栄光への父娘旅」 (昭和50年1975
人魚亭異聞 無法街の素浪人 第3話「一発勝負殺しの切札」 (昭和51年1976
江戸の鷹 御用部屋犯科帖 第22話「暗黒街の子連れ狼」 (昭和53年1978
犬笛(昭和53年1978
江戸の牙 第1話「炎上!赤馬を斬れ」 (昭和54年1979









昭和50年9月30日(火)


剣と風と子守唄(最終回)

第27話「栄光への父娘旅」


日本テレビ放映(ANB)  
21時00分〜21時54分(54分)カラー作品
監 督池広一夫脚 本津田幸於


【出演】

三船敏郎(砦十三郎)斉藤こず恵(小雪)赤塚真人(ひぐれの丈吉)中村敦夫(あかねの左源太)岸田森(伊庭半次郎)
睦五郎(黒須市兵衛)石山雄大(甚七)多田幸夫(源造)大村千吉(義助)戸塚孝
伊奈貫太高橋義治清水めぐみ久本昇吉中正一
井口義亮柿木恵至石崎洋光森岡隆見大貫幸雄
鈴木実藤田康之鈴木瑞穂(語り)志村喬(大垣凌雲) 


【物語】

最大の敵が十三郎(三船敏郎)たちの前に立ちふさがった。
お庭番を勤めていた時の仲間、黒鍬の市兵衛(睦五郎)たちだった。
ついに自分や左源太(中村敦夫)の忍びの師、凌雲(志村喬)が動き出した事を知った。
だが十三郎には、自らを育て上げてくれた恩師を斬る事は出来ない。
凌雲としても、それは同じであった。
しかし、幕府から命令が出た以上、どちらかが死ななければならない。
二人の苦悩を知る左源太は、一人凌雲の元に向かうのだった。



【解説】

自らの師匠と、心ならずも闘わなければならなくなる十三郎(三船敏郎)たちの苦悩を描く、シリーズ最終回。
最初、幕府の命令で十三郎を倒そうとしていた左源太(中村敦夫)は、
小雪(斉藤こず恵)の父への思いに触れ、シリーズ後半では十三郎と行動を共にするようになっていた。
そして、この最終回では、十三郎を助けるために命を落としてしまう。
師匠役志村喬の、静かな芝居が印象に残る一篇。



【岸田森の役】

伊庭半次郎

幕府の隠し目付。
凌雲(志村喬)に命令した十三郎(三船敏郎)暗殺が遂行されるかを監視し、
もし失敗したならば凌雲を上意討ちせよとの命令を受けていた。
ドライな考え方の持ち主で、隠密頭だった凌雲の考えを、古臭いと一笑に付す。
ラストは、黒鍬組を壊滅させた十三郎を上意討ちにしようとして、逆に一刀両断に斬られてしまう。
たった三ヶ月で、同じシリーズでまったく
違う役を演じているのが驚きだ。




関連作品

三船プロダクション

荒野の素浪人 第24話「襲撃地の果て白骨ヶ原」(昭和47年1972
荒野の用心棒 第28話「虐殺の丘に女の復讐が燃えて…」(昭和48年1973
荒野の素浪人(第2部)  全39話 (昭和49年1974
剣と風と子守唄 第14話「地獄に恋した野郎ども」 (昭和50年1975
人魚亭異聞 無法街の素浪人 第3話「一発勝負殺しの切札」 (昭和51年1976
江戸の鷹 御用部屋犯科帖 第22話「暗黒街の子連れ狼」 (昭和53年1978
犬笛(昭和53年1978
江戸の牙 第1話「炎上!赤馬を斬れ」 (昭和54年1979









昭和50年7月3日(木)


同心部屋御用帳 江戸の旋風(かぜ)

第13話「脅迫」


フジテレビ放映  
21時00分〜21時55分(55分)カラー作品
監 督高瀬昌弘原 作島田一男脚 本野波静雄


【出演】

加山雄三(千秋城之介)田中邦衛(由良三九郎)近藤洋介(高瀬儀右衛門)地井武男(三保木大学)橋本功(勘八)
木村四郎(日下兵馬)守田比呂也(嘉助)中原成男(六助)赤座美代子岸田森(狭山左近)
水原麻記(お浅)鈴木俊介新田勝江池田生二光秋次郎
松田真理梅永千洋金子誠小田敏治片岡五郎
波戸崎徹荘司肇井上孝雄(ナレーター)小沢栄太郎(三保木佐十郎)浜美枝(お葉)


【物語】

町医者の道安が毒殺された。
道安の妾お浅(水原麻記)と、その恋人狭山左近(岸田森)がお縄になる。
しかし、二人とも無罪を主張した。
その矢先、同心部屋に脅迫状が舞い込んだ。
そこには、二百両出さなければ、江戸市中の井戸に毒薬を入れる、
道安の死で、その威力はわかっただろうと書かれていた。
左近らは解放されるが…



【解説】

江戸庶民の治安を預かり、直接犯罪に関わりながら第一線で活躍した、
江戸南町奉行の同心部屋にたむろする、六人の定町回り同心の活躍を描く加山雄三主演の時代劇ドラマ。
現代劇の刑事ドラマ的な要素を取り入れているのが特徴である。
昭和5019754年に全49話製作され、翌昭和511976年からは「U」としてリニューアル、計103話放映される。
その後、昭和531978年より「V」が26話、
昭和551980年より「新江戸の旋風」として31話、昭和591984年には「時代劇スペシャル」枠で1本が放映されている。
東宝製作。



【岸田森の役】

狭山左近

毒殺された医師道安の妾の恋人。
勤めていた藩が、理不尽な取り潰しを受けたために、浪人になってしまいお上を憎悪している。
冷徹で頭が切れ、同心達を振り回すが、最後には城之介(加山雄三)との一騎打ちに破れた。




関連作品

同心部屋御用帳 江戸の旋風(かぜ)U 第8話「下町娘と若浪人」(昭和51年1976









昭和50年8月1日(金)


ザ★ゴリラ7(セブン) THE GORILLA SEVEN

第18話「明日なき殺人ジャガー」





NETテレビ放映  
21時00分〜21時55分(55分)カラー作品
監 督田中秀夫脚 本江連卓


【出演】

千葉真一(風見大介)にしきのあきら(緒方譲治)目黒祐樹(南陽一郎)千葉治郎(万年正)志穂美悦子(流矢ミチ)
マリア・エリザベス(秋月ローザ)夏八木勲(冬木猛)中丸忠雄(草鹿龍)岸田森(真崎麟吉)北原義郎(権田社長)
近藤宏(結城)河村憲一郎(大貫)東大二朗三谷昇山田禅二
平田晃代磯貝佳与子大平透(ナレーター)  


【物語】

猫のような身のこなしで、短剣を使う殺人鬼が現れる。
狙われた実業家の権田(北原義郎)は、ゴリラ7に警護を依頼した。
草鹿(中丸忠雄)の調査で、犯人は、以前剣道の天才と言われた真崎(岸田森)だとわかる。
風見(千葉真一)は、権田を高層ビルの一室に匿う。
しかし、深夜に、真崎は剣で襲い掛かってきた。



【解説】

千葉真一らJAC(ジャパンアクションクラブ)のアクションをメインに制作された東映制作のテレビシリーズ。
人間、品物、どんな物でも身を挺してガード、事件の渦中に飛び込んで行き解決する
7人のプロフェッショナル「ゴリラ7」たちの活躍を描く。
ゴリラ7は、どこの組織にも属していフリーの組織。
そのために、警察権力の及ばない事件を手掛ける事が多い。
ちなみに「ゴリラ」の名前は、フランスの大統領護衛官のニックネームからとられたもので、
自分の身体を的にして遠距離狙撃者から大統領を守る、
ゴリラ並みに体格の良い男たちという意味から来ているという事だ。



【岸田森の役】

真崎麟吉

学生時代、剣道で天才と呼ばれていたが、
真剣での勝負で人を殺してしまい、少年鑑別所で過ごすことになる。
純粋な心を持っているが、そのために過度な正義感を持ってしまい、
それを利用されて殺し屋となってしまう。
いつも全身黒づくめで、以前自殺を図った時の傷を隠すために、マフラーやスカーフを欠かさない。
最後には風見(千葉真一)との対決に破れて死ぬ。
自然に憧れ、蝶を収集しているところが、いかにも岸田森らしい役作りである。
映像に写る蝶の標本は、岸田森本人のコレクション。
最後の決闘の時はマントを羽織っており、まるでドラキュラのような不気味さだった。








昭和50年9月19日(金)


必殺仕置屋稼業

第12話「一筆啓上魔性が見えた」


NETテレビ放映  
22時00分〜22時55分(55分)カラー作品
監 督蔵原惟繕脚 本安倍徹郎


【出演】

沖雅也(市松)新克利(印玄)渡辺篤史(捨三)小松政夫(亀吉)宗方勝己(与力村野)
近藤宏(ろく)山村弘三(留吉)藤沢薫(弥助)寺下貞信(新助)出水憲司(参造)
滝譲二(手下)萩原郁三(手下)丸尾好広(手下)広田和彦(手下)伊藤利子(女中)
中川梨絵(おるい)岸田森(銀次)白木万理(りつ)菅井きん(せん)藤田まこと(中村主水)
草笛光子(ナレーター)    


【物語】

煙草問屋に盗賊が入り、子供から使用人まで全員が惨殺された。
逃げる一味を目撃した市松(沖雅也)は、
血の海となった奥座敷で、虫の息の主人から恨みを晴らしてくれと血染めの小判を渡される。
主水(藤田まこと)たちは、話を聞き復讐を引き受ける事にした。
調査を始めた市松は、
目星をつけた薬種問屋に、幼馴染のおるい(中川梨絵)が出入りしているのをみつける。




【解説】

昭和471972年に放映された『必殺仕掛人』から続く、必殺シリーズの第6弾。
天保の改革前後の退廃した世相を舞台に、
南町奉行所に転勤になり、殺し屋稼業からも足を洗いっていた中村主水が、
みたび裏稼業の世界に戻り、弱者の怨みを晴らしてゆく姿を描く。
全28話放映された。
第5弾『必殺必中仕事屋稼業』(昭和501975年)放映中に
TBSテレビからNETテレビへとネット局が移動してしまったために、視聴者が混乱して離れてしまい、
加えて、その移動して穴の開いたTBSの放送枠に放映された、同趣向の亜流シリーズ『影同心』の評判も良かったことが影響し、
視聴率が急激に低下するという不運に見舞われる。
そのために大幅なシリーズテコ入れが計られ、
藤田まことが扮する人気キャラクター、中村主水を三度メインキャラクターに設定し、人気挽回をはかった。
主水に対するアンチキャラクターとして沖雅也扮する市松を設定し、クールな演技で人気を呼んだ。
レギュラーは、沖雅也(市松)、新克利(印玄)、渡辺篤史(捨三)、
小松政夫(亀吉)、宗方勝己(与力村野)、石原初音(おはつ)、
中村玉緒(おこう)、菅井きん(せん)、中村主水(藤田まこと)。



【岸田森の役】

銀次

市松(沖雅也)の幼馴染、おるい(中川梨絵)の夫。
表向きは旅籠の主人だが、裏では盗賊の頭を勤める。
江戸で急ぎ働きをしている時に、市松に目撃された。
ちょっとでも秘密を漏らす可能性のある人物は、有無も言わさず殺してしまう冷酷な性格。
最後には、市松に、竹串で左目と延髄を刺されて始末される。
必殺シリーズに、岸田森が初登場した作品。



関連作品

山内久司

魔像・十七の首(昭和44年1969
快刀乱麻 第2話「死と死と人は来ぬか雨」  (昭和48年1973
おしどり右京捕物車 第16話「闇(やみ)」  (昭和49年1974
斬り抜ける(斬り抜ける 俊平ひとり旅)全20話 (昭和49年1974

必殺からくり人 第12話「鳩に豆鉄砲をどうぞ」 (昭和50年1976
新必殺仕置人  第1話 「問答無用」       (昭和52年1977
新必殺からくり人 第2話「東海道五十三次殺し旅 戸塚の宿」  (昭和52年1977
必殺仕事人 第1話「主水の浮気は成功するか」   (昭和54年1979








昭和50年10月22日(水)〜昭和51年4月21日(水)

徳川三国志

全26話


NETテレビ毎週水曜日放映
21時00分〜21時54分(54分)カラー作品


原 作柴田錬三郎


【出演】

松方弘樹(松平伊豆守信綱)中村敦夫(由比弥五郎→正雪)目黒祐樹(一心太助)和泉雅子(お吉)坂口良子(志乃)
堀越陽子(おたか)いけだももこ(楓)若林豪(柳生十兵衛)長門勇(笠井孫兵衛)中谷一郎(幡随院長兵衛)
佐藤允(丸橋忠弥)岸田森(金井半兵衛)三ツ木清隆(笠井弥一郎)津山登志子(お仲)村井国夫(根来の一郎太)
麻田ルミ(おその)田島義文(関口隼人正)片岡孝夫(徳川家光)中村竹弥(土井利勝)近衛十四郎(根来幻幽斎)
芦田伸介(紀伊大納言頼宣)宇野重吉(服部一夢斎)岸田今日子(春日局)東田真之(ゲン)金子信雄(青山伯耆守)
松山英太郎(鴉の甚兵衛)村井国夫(一郎太)勝部演之(石谷将監)黒部進(四郎太)芥川隆行(ナレーター)


【解説】

NETテレビがオールスターキャストで放った娯楽時代劇。
三代将軍家光(片岡孝夫)の幕閣、松平伊豆守信綱(松方弘樹)を主人公に、
由比正雪(中村敦夫)の反乱までを全26話で描いた。
製作費に、普通の時代劇の倍の一話2,000万円という、破格の製作費を投入、話題となった。
しかし、視聴率は残念ながら伸び悩んだ。
『水戸黄門』シリーズをヒットさせたスタッフが数多く参加している。
オールスター作品なので、登場人物は非常に豪華だ。
そのために、レギュラーが全員出演しているエピソードは無く、
物語に合わせて主役クラス以外は飛び飛びに出演という形になった。



【岸田森の役】

金井半兵衛

由比正雪の門弟として実在の人物。
このシリーズでは、由比正雪(中村敦夫)と共に放浪をしている浪人として登場。
正雪が設立した帳孔堂の幹部として活躍する。
最後には幕府に対して反乱を起こそうとして失敗、逃走中に討ち死にをする。
ちなみに、実際の金井半兵衛は、幕府転覆計画が事前に発覚してしまったために自害している。
最初の頃は、正雪が切れ者という描かれ方をしていたので、参謀タイプの金井半兵衛は目立たない。
しかし、中盤以降は、豪快な丸橋忠弥(佐藤允)と対照的なキャラクターとして存在感を示すようになる。
121316181921,25,26の全14エピソードに登場。




【各エピソード解説】

第1話「智恵伊豆と呼ばれる男」 第2話「野望にもえる男たち」第3話「悲運の貴公子忠長」
第4話「若君の危機」第5話「南海のあばれ竜」第6話「白昼の三十六人斬り」
第7話「江戸城悲話」第8話「恐怖の火?地獄」第9話「千姫と彦左と太助」
第10話「柳生十兵衛を狙う男」第11話「仇討ち姉妹」 第12話「姫君町を走る!!」
第13話「家光と目黒のサンマ」第14話「となりの女にご用心」第15話「左甚五郎昇り竜」
第16話「又八郎人生勝負」 第17話「黒い米蔵を斬れ!」第18話「美女の罠を砕け!」
第19話「家光と春日局涙の別れ」第20話「忍びの掟は死の掟」第21話「恐怖の十字架」
第22話「幻の盗賊を追え!」第23話「江戸の毒を斬れ!」第24話「将軍暗殺!宇都宮つり天井」
第25話「由比正雪ついに起つ!」第26話「伊豆守と正雪宿命の対決」(最終話) 






昭和50年12月4日(木)〜昭和51年3月18日(木)

君の歌が聞きたい

全16回


TBSテレビ毎週木曜日放映
21時00分〜21時55分(55分)カラー作品


原 作笹沢佐保


【出演】

島田陽子(タマキ)小川知子(加納三樹)村野武範(雪彦)古谷一行(竜介)佐藤慶(島源一郎)
馬淵晴子(島京子)草薙幸二郎(岸田昌平)長谷川哲夫(福富)岸田森(加納秋男)長谷直美(ユカリ)
下元勉(誠三)山内明(銀造)三浦真弓(加奈子)垂水悟郎(古峯警部)入江洋佑(池谷)
野村昭子    


【解説】

笹沢佐保の「二人と二人の愛の物語」が原作。
タマキ(島田陽子)と雪彦(村野武範)、三樹(小川知子)と竜介(古谷一行)の二組の、波乱の愛の姿を中心に描く。
小川知子は、人妻らしさを出すために全編和服で通し、
毎回何着も着替えていたのでそれだけでも衣裳代が500万円になってしまったという。
原作は、四人が全員死んでしまうという結末になっている。
しかし、そのではあまりにも救いがないと、
テレビ版ではタマキ、雪彦のカップルは生き残るように改変されている。



【岸田森の役】

加納秋男

小川知子が演じる三樹の夫。
猜疑心が強く、暴力的でアル中という酷い性格。
妻の三樹が、竜介(古谷一行)と浮気している事を知ると、
それを利用して竜介の開発したパテントを横取りしようと企むという、冷酷で計算高さも持つ。





【各エピソード解説】

第1回 第2回第3回第4回第5回
第6回 第7回第8回第9回第10回
第11回 第12回第13回第14回第15回
第16回     









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