【テレビ作品】


昭和58年1月21日(金)


時代劇スペシャル

「地獄の左門 十手無頼帖 将軍暗殺!」


フジテレビ放映  
20時02分〜21時48分(106分)カラー作品
監 督田中徳三原 作川内康範脚 本宮川一郎


【出演】

天知茂(神山左門)あべ静江(おあき)石橋蓮司(三次)佐藤万理(おぶん)原田大二郎(倉沢陣十郎)
幸田宗丸(仙右ヱ門)宮口二郎南利明江幡高志(丑松)岡部正純
北町嘉郎湖条千秋神崎じゅんや桜川梅八佐藤晟也
高橋仁喜田晋平蓑和田良太福本清三池田謙治
壬生新太郎森源太郎宮城幸生笹木俊志白井滋郎
波多野博大月正太郎大城泰岸田森(河内屋仙之助)丹波哲郎(阿部伊勢守)


【物語】

廻船問屋の河内屋を調べるために、
同心左門(天知茂)は遊び人に身をやつす。
そして、手先と見られる三次(石橋蓮司)に接触した。
抜荷で荒稼ぎした金を大名に貸し付け、
政治を牛耳ろうとする河内屋に危機感を抱いた阿部伊勢守(丹波哲郎)の命令である。
左門は、厳重な監視をくぐり抜けて、
アジトを公儀に通報することに成功する。
しかし、知らせを聞いて急襲した捕り方達は、皆殺しにされてしまう。
そして、河内屋は、三次や左門を口封じのために殺そうとする。


【解説】

通称、地獄の左門と呼ばれる、
南町奉行所与力同心、神山左門(天知茂)の活躍を描いた
時代劇スペシャルの一本。
左門が、将軍暗殺を企む悪徳廻船問屋を相手に、潜入調査をする。

昭和571982 年1月29日に、同時間帯で放映された
『地獄の左門 十手無頼帖』の続編として製作され、
今回も同じ脚本家、監督が担当。
この後昭和581983 年に『女菩薩供養』、
昭和591984 年に『声を盗まれた娘』の二本が『時代劇スペシャル』枠で製作
シリーズ全部で4作品となっている。

岸田森の死後、一カ月たってからの放映。

【岸田森の役】

河内屋仙之助

河内屋の若旦那。
抜荷を取り仕切っており、鎖国政策を批判する。
偏った資本主義観を持っており、
金さえあれば、政治でも国でも変えられると思い込む、冷酷な性格。
剣の腕はまったく無い。
そのために、外国から手に入れた短銃を武器にする。
銃を使っての将軍暗殺は失敗、左門(天知茂)に斬り捨てられる。


関連作品

時代劇スペシャル

時代劇スペシャル「着流し奉行」(昭和56年1981
時代劇スペシャル「御金蔵破り」 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」(昭和56年1981
時代劇スペシャル「傘次郎・新子捕物日記 夫婦十手(めおとじって)」 (昭和57年1982
時代劇スペシャル「闇の傀儡師」 (昭和57年1982
時代劇スペシャル「地獄の左門 十手無頼 将軍暗殺!」 (昭和58年1983









昭和58年1月29日(土)


土曜ワイド劇場

「殺しの連鎖反応 −努力しないで出世した男−」


テレビ朝日  
21時02分〜22時51分(109分)カラー作品
監 督降旗康男原 作フレッド・カザック脚 本窪田篤人


【出演】

関口宏(石丸秀夫)新井春美(田島美和)小倉一郎(小野和彦)高沢順子(平井由香)鹿内孝
弓恵子(道子)石山雄大野口元夫(大造)内田直哉坂西良太
小坂生男小池朝雄(目黒警部)西口久美子岡田美佐子鶴ひとみ
山崎優子笹原大池田鴻松山匡介藤正則
車邦秀岩瀬裕夫藤村有弘(村松)岸田森(坂東隆)江原真二郎(寺沢啓介)


【物語】

高砂商事の平凡なサラリーマン石丸秀夫(関口宏)には、
社内の派閥争いなど関係がなかったが、
所属部課の関係で村松(藤村有弘)派に組み込まれていた。
だが、秀夫の婚約者、美和(新井春美)が、
村松常務と対立している寺沢専務(江原真二郎)に独断で仲人を頼んでしまったため、
課内で孤立してしまう。
しかも、愛人の由香(高沢順子)から妊娠を告げられ、
金・女・派閥争いと八方ふさがりの状態に落ち込んでしまった。

そんな時、寺沢専務の妻が、
村松派で営業部長の坂東と浮気しているのを偶然見てしまった秀夫は、
密告の手紙を専務に送りつけた。
騒ぎを起こして、専務が不利になるくらいの気持ちだったが、
それが会社を揺るがす殺人事件にまで発展してしまう。


【解説】

土曜ワイド劇場の一本。
平凡なサラリーマンがふと抱いた殺意を発端にして、
会社を揺るがす大事件が発生するという、
C.A.L製作のサラリーマン・ミステリー。
平凡なサラリーマンが、
殺人事件をきっかけに、玉突き衝突みたいに努力しないで出世してゆく姿をコメディ・タッチで描く。
原作は、フレッド・カザックの「連鎖反応」。

この作品は、昭和57年の春に放映の予定だったが、
村松常務を演じている俳優、藤村有弘が急死したために、放映を見送っていた。
しかし、年末に岸田森も死去、二人への追悼の意で、あえて放映に踏み切ったという。

新聞発表タイトルは
「殺しの連鎖反応−努力しないで出世した男−社内結婚 上司の女房いい女」


【岸田森の役】

坂東隆

村松専務(藤村有弘)の右腕として登場。
社内ではやり手の営業部長だが、反対派寺沢専務の妻(弓恵子)と浮気している。
寺沢専務殺人事件を調査中の刑事たちに
浮気現場を押さえられてしまい、重要参考人として逮捕されてしまう。
証拠不十分で釈放されるが、
殺人容疑の取り調べで愛人との関係も壊れ、寂しく会社を去ってゆく。

パイプをくわえて窓の手すりによりかかるのがクセ。
とりたててコメディ演技をしているという事はないのだが、
相手に背を向けながら嫌味を言うシーンなど、さりげなくおかしいシーンが多い。


関連作品


土曜ワイド劇場

土曜ワイド劇場「青春の荒野」 (昭和53年1978
土曜ワイド劇場「歪んだ星座 受験戦争連続殺人」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場「白い手美しい手 呪いの手」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場 「死刑台のロープウェイ」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場「結婚しない女 死の羽田発397便」 (昭和55年1980
土曜ワイド劇場「怨霊!あざ笑う人形 危険な未亡人」 (昭和55年1980
土曜ワイド劇場「怪奇!金色の眼の少女」 (昭和55年1980
土曜ワイド劇場「濡れた心 レズビアン殺人事件」 (昭和56年1981








昭和58年6月24日(金)


時代劇スペシャル

「お庭番秘聞 暗殺者」


フジテレビ放映  
20時02分〜21時48分(106分)カラー作品
監 督高瀬昌弘脚 本国弘威雄


【出演】

平幹二郎(柘植新之助)磯部勉(甲府宰相 綱豊)服部妙子(由美)綿引勝彦(山岡惣兵衛)稲葉義男(伊奈帯刀)
竜崎勝(戸田忠春)立枝歩(きぬ)小林芳宏(松平右近将監)堀内一市山本一郎
三輪猛雄下元年世野崎善彦岩戸隼人出水憲司
諸木淳郎佐藤好将中田萬三彦美鷹健児花岡秀樹
加茂雅幹橋本和博磯崎真新藤浩大島光幸
千代朝子岸田森(松前伊豆守)神山繁(宇野源心)  


【物語】

次期将軍の御披露目式出席のために、
甲州街道を江戸に向かう甲府宰相、綱豊(磯部勉)が、
実弟である松平右近将監(小林芳宏)の差し向けたお庭番に襲われる。
お庭番を率いている宇野源心(神山繁)を阻止するために、
松前伊豆守(岸田森)は、源心の婿に当たる甲府藩お庭番組頭、新之助(平幹二郎)に救出を命じた。
新之助は、源心と闘っても無駄だと悟り、
命令を下した松平右近将監を狙う。
しかし、それを予期していた源心は、新之助の妻子を捕らえた…



【解説】

時代劇スペシャルの一本。
岸田森が出演したテレビ作品では、一番最後に放映されたもの。
次期将軍の座をめぐって、実の兄弟が命を狙う。
そして、実際に現地で闘うお庭番達も、舅と婿という、
あまりにも過酷な運命を描くオリジナルストーリー。
新聞発表タイトルは「お庭番秘聞・暗殺者・将軍の座に隠密の死斗…ああ妻よ子よ!!」


【岸田森の役】

松前伊豆守

大目付。
伊賀忍者の元締めで、今回の襲撃事件に当り、難しい決断に迫られる。
松平右近将監(小林芳宏)を殺害することに成功した新之助(平幹二郎)を、
次期将軍の実弟を殺害したものとして、生かしておくことは出来ず刺し殺す。
しかし、新之助と相打ちになり、
自分の下した決定の重さから開放されて安心して息絶える。

出演は、屋敷内だけで前半、中盤、ラストシーンに都合4シーンの出演。
それにもかかわらず、
急逝後に放映されたからだろうか、
オープニングでの岸田森のクレジットは、
主役に次いで二番目という非常に高いポジションにある。

撮影終了後のスタジオでは、後片付けを手伝って、
スタジオを去りがたそうに、楽しそうに働いていたという。
あまりの急逝だったために、映像京都のスタッフ達はニュースが信じられなかったという事だ。


関連作品

時代劇スペシャル

時代劇スペシャル「着流し奉行」(昭和56年1981
時代劇スペシャル「御金蔵破り」 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」(昭和56年1981
時代劇スペシャル「傘次郎・新子捕物日記 夫婦十手(めおとじって)」 (昭和57年1982
時代劇スペシャル「闇の傀儡師」 (昭和57年1982
時代劇スペシャル「地獄の左門 十手無頼 将軍暗殺!」 (昭和58年1983







昭和59年3月21日(水)〜3月30日(金)

あいつと俺(未放映分)
第5話〜第12話

テレビ東京毎週月曜日〜金曜日放映
9時00分〜9時54分(54分)カラー作品


【出演】

川谷拓三(峰山凡太郎)清水健太郎(山田平太)伊藤咲子(中村ジュン)岸田森(花形チーフ)草野大悟(矢島編集長)
多宮健二(重久刑事)伊沢一郎(松本キャップ)桂木梨江(植田リエ)谷崎弘一(谷やん)谷口美由紀(みよちゃん)
林幸一(浦野刑事)金田正樹(村尾刑事)大柴亨介(寺田刑事)高村蓮太郎伴淳三郎(東兵衛)


【解説】

昭和55年に放映されたが、
あまりの低視聴率のためにたった4話で打ち切られた、
勝プロダクション制作の刑事ドラマ
『あいつと俺』の未放映分を、
制作から四年目にまとめて放映したもの。

風采が上がらず、出世に無関心な凡太郎(川谷拓三)が、
その人間的な温かさを見込まれて、日本中どこへでも出張をする
「出張刑事」として活躍、事件を解決してゆく。

午前中のこの放送枠は、いつもは再放送のドラマを放映している時間帯。
初放映ではあるが、扱いは再放送だった。
岸田森が出演した作品としては、一番最後に放映されたものだ。


【岸田森の役】

花形チーフ

捜査一課の腕利き刑事。
キザでダンディで、人を人とも思わない。
凡太郎(川谷拓三)とは対照的に、出世欲に凝り固まっている。 基本設定はこの通りだが、
実際には勝プロダクションの共通の特徴である、
現場での即興演技を多用した、どちらかというとコメディタッチの芝居をしていた。

【各エピソード解説】

第1話〜第4話は、昭和55年3月4日〜25日に放映


第5話「青春の脅迫者 −釧路−」 第6話「五島からの手紙 −五島列島−」第7話「海に沈んだスキャンダル −五島・有川−」
第8話「雪山に埋めた殺意 −八ヶ岳・原村−」第9話「カモメのように翔んだ −別府−」第10話「霧の町の少女 −湯布院−」
第11話「五千万円掠奪作戦 −横浜−」第12話「裏切りの銃声 −高知・安芸−」(最終話)



関連作品

勝プロダクション

座頭市と用心棒 (昭和45年1970
子連れ狼 三途の川の乳母車 (昭和47年1972
子連れ狼 親の心子の心 (昭和47年1972
唖侍 鬼一法眼 第2話「くちなしの子守唄」(昭和48年1973
御用牙 かみそり半蔵地獄責め (昭和48年1973
座頭市物語 第14話「赤ン坊喧嘩旅」(昭和50年1975
痛快!河内山宗俊 第22話「桃の節句に雪を見た」(昭和51年1976
痛快!河内山宗俊 第26話「無頼六道銭」(最終話)(昭和51年1976
新・座頭市 第2話「父恋い子守り唄」(昭和51年1976
新・座頭市 第19話「越後から来た娘」(昭和52年1978
座頭市物語(3幕9場) (昭和53年1978
鶴八鶴次郎(4幕7場) (昭和53年1978
因果小僧六之助(3幕6場) (昭和53年1978
魂の試される時 全17回 (昭和53年1978
新・座頭市(第二部) 第13話「忠治を売った女」(昭和53年1978
新・座頭市(第3部) 第3話「市の耳に子守唄」 (昭和54年1979
舞台演出 勝アカデミー公演「かもめ」より (昭和55年1980
あいつと俺 全4話 (昭和55年1980
警視-K 第10話「いのち賭けのゲーム」 (昭和55年1980
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「傘次郎・新子捕物日記 夫婦十手(めおとじって)」(昭和57年1982

































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