【テレビ作品】


昭和57年3月23日(火)


火曜サスペンス劇場

「乱れからくり ねじ屋敷連続殺人事件」


日本テレビ放映  
21時02分〜22時54分(112分)カラー作品
監 督佐藤肇原 作泡坂妻夫脚 本大和屋竺


【出演】

古城都(宇内舞子)新藤恵美(馬割真棹)中尾彬(馬割宗児)草野大悟(奈良木)ガッツ石松
江崎英子坪田直子(馬割香尾里)峰のぼる(狐沢)棟理佳小川隆一
音羽千佳子神田盟子山田恵里木村富穂大村一郎
竜咲隼人中田圭一朗菅貫太郎(馬割朋浩)岸田森(馬割鉄馬)柴田恭兵(勝敏夫)


【物語】

元タカラジェンヌの探偵、舞子(古城都)は、
ひまわり工芸社の制作部長の馬割朋浩(菅貫太郎)から、妻の真棹(新藤恵美)の浮気調査を依頼される。
早速、部下の敏夫(柴田恭兵)と共に尾行を開始する。
しかし、その途中真棹の乗った乗用車が、突然隕石の直撃を受けてしまい、同乗していた朋浩が焼死してしまった。
朋浩の通夜、朋浩の一人息子秀一も、睡眠薬を飲みすぎ死亡、
朋浩のいとこ、香尾里(坪田直子)も目を撃ち抜かれた射殺体で見つかる。
舞子は、何者かが馬割家の皆殺しを図っていると睨む。



【解説】

火曜サスペンスの一本。
原作は、昭和531978 年度推理作家協会賞を受賞した泡坂妻夫の同名小説。
昭和541979 年に東宝より松田優作主演で
映画化されている。
「ねじ屋敷」と呼ばれている旧家を舞台に起こる連続殺人事件の謎に、
元タカラジェンヌの探偵、宇内舞子(古城都)と、部下の勝敏夫(柴田恭兵)のコンビが挑戦。
屋敷に仕掛けられたからくり、迷路などを解き明かしながら連続殺人の謎を解き、
同時に、江戸時代の銭屋五兵衛のばく大な財宝も捜すことになる。
製作は円谷プロダクションが担当、
からくりだらけの屋敷や庭の迷路、からくり人形などを特撮を駆使して描き、丁寧な撮影で娯楽作品として仕上がっている。
昭和541979 年の映画版では、その当時ヒットしていた『犬神家の一族』(昭和511976 年)などの横溝正史作品の影響を受け、
おどろおどろしい旧家の雰囲気を強調した作風だった。
今回のテレビ化は、夜のシーンや雨のシーンを極力避け、明るい作風を目指している。
古城都が、まるで宝塚の舞台に立つような喋り方で、事件の謎を解いてゆくのが面白い。
主役コンビも親しみやすいキャラクターで、もしかしたらシリーズ化を狙ったのかもしれない。
「ねじ屋敷」の外観や、香尾里(坪田直子)が射殺される池は、映画版とまったく同じ東京の古河庭園をロケ地として使用していた。


【岸田森の役】

馬割鉄馬

ひまわり工芸の社長。
ねじ屋敷に住み、足が悪い。
薬を常用しているが、それを毒薬にすり替えられてしまい毒死。
登場シーンは2シーンだけだが、2シーン目では、すでに死んでいる。
柴田恭兵たちが芝居をしている間中、かなりの時間、ずっと目を剥いているという驚くべき忍耐力を見せた。
映画版『乱れからくり』(昭和541979 年)でも、岸田森は同じ役を演じるという珍しいキャスティング。
映画版では、旧家の陰湿な点を強調するキャラクターだったので、非常に重苦しい芝居をしていたが、
今回のテレビ版ではあっさりと演じている。
しかし、短いながらも声質を変えた、非常に印象に残る独特の芝居をしていた。


関連作品

乱れからくり(昭和54年1979


火曜サスペンス劇場

火曜サスペンス劇場「10万分の1の偶然」(昭和56年1981
火曜サスペンス劇場「可愛い悪魔」 (昭和57年1982


円谷プロ作品

怪奇大作戦 全26話 (昭和43年1968
帰ってきたウルトラマン 1話〜37話(昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン(映画) (昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖 (昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン 第35話「残酷!光怪獣プリズ魔」(脚本) (昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン 次郎くん怪獣にのる (昭和47年1972
ウルトラマンA 全52話 (昭和47年1972
ファイヤーマン 全30話 (昭和48年1973
ファイヤーマン 第12話「地球はロボットの墓場」(脚本) (昭和48年1973
「怪獣供養祭」司会 (昭和48年1973
恐竜戦隊コセイドン 第29話「コセイドン緊急出動 果しなき戦い」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場「白い手美しい手 呪いの手」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場 「怨霊!あざ笑う人形 危険な未亡人」(昭和55年1980
土曜ワイド劇場「怪奇!金色の眼の少女」 (昭和55年1980
火曜サスペンス劇場 「可愛い悪魔」(昭和57年1982
ウルトラマンA「大蟻超獣対ウルトラ兄弟」(平成元年1989

「リメンバー!!怪奇大作戦 岸田森・昼下がりのインタビュー!!」(昭和54年1979
空想特撮の名バイプレイヤー 岸田森インタビュー(昭和54年1979









昭和57年4月8日(木)


木曜ゴールデンドラマ

「黄昏の愛と憎しみ」


日本テレビ放映(YTV)  
21時02分〜22時54分(112分)カラー作品
演 出柴田敏行脚 本石森史郎


【出演】

若山富三郎(山本源吉)加賀まりこ(高枝)中村玉緒(山本妙子)草野大悟(坂部)石田太郎(清助)
守田学也(章吾)頭師佳孝(伸也)朝比奈あけみ(山本美子)岸田森 


【物語】

山本源吉(若山富三郎)は、炭坑の落盤事故で27名の命を奪った責任者として、刑務所に入っていた。
妻の妙子(中村玉緒)、娘の美子(朝比奈あけみ)は、人殺しと罵られ続け、
源吉の服役中に籍を抜き、東京へと出て行ってしまう。
刑期を終え、スーパーの警備員として働いていた源吉は、高枝(加賀まりこ)を万引きで捕まえる。
しかし、それは誤解と分かり、お詫びに飲み屋に誘った。
やがて互いを認めるようになり、二人で人生をやり直そうと決意する。



【解説】

木曜ゴールデンドラマの一本。
過去のある男女の再出発の前に立ちふさがる、肉親の断ちがたい絆を描くオリジナルストーリー。
岸田森は、出演しているが役柄は不明。
新聞発表タイトルは「黄昏の愛と憎しみ〜出獄の朝、妻と娘は…」


関連作品

若山富三郎

子連れ狼 三途の川の乳母車 (昭和47年1972
子連れ狼 親の心子の心(昭和47年1972
唖侍 鬼一法眼 第2話「くちなんしの子守唄」(昭和48年1973
ドラマ人間模様「新事件 わが歌は花いちもんめ」全5回 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」(昭和56年1981
制覇 (昭和57年1982



木曜ゴールデンドラマ

木曜ゴールデンドラマ「五瓣の椿」     (昭和56年1981
木曜ゴールデンドラマ「妻の殺意」     (昭和56年1981
木曜ゴールデンドラマ「大誘拐 陽気なお婆ちゃんの身代金は何と百億円!」 (昭和56年1981









昭和57年6月4日(金)


時代劇スペシャル

「傘次郎・新子捕物日記 夫婦十手(めおとじって)」


フジテレビ放映  
20時02分〜21時48分(106分)カラー作品
監 督井上昭原 作小池一夫小島剛夕脚 本中村務


【出演】

渡瀬恒彦(傘次郎)原田美枝子(新子)高原駿雄(村上源之進)花房徹(清次)青木菜々(お葉)
菅貫太郎(井上河内守)藤原釜足(例繰方老同心)北見治一(銭湯の亭主)西田静志郎(同心)高村蓮太郎(同心)
大柴亨介(同心)金田正樹(同心)林幸一(牢同心)佐藤友美(おりん)高岡健二(松五郎)
岸田森(紀ノ国屋六蔵)片桐竜次(煙の小三郎)加藤和夫(日高屋)久保晶(森田屋)草間璋夫(木曽屋)
友金敏雄(加賀爪右近)岡本隆(加賀爪左門)竹田寿郎(加賀爪兵衛)熊谷卓三(良伯)長藤尚子(お松)
志村幸江(お松の母)田山淳一(魚屋)矢部忠政(米屋)小池朝雄(ナレーター)江藤潤(稲葉恭之介)
梅宮辰夫(山田朝右衛門)    


【物語】

江戸の材木業界を支配する、深川の材木問屋六人衆の一人筑波屋勘助が自殺した。
そして、残した怨み状をもとに、六人衆の材木屋達が、次々と殺される。
だが、そんな事態にもかかわらず、六人衆の元締、紀ノ国屋六蔵(岸田森)は全く動揺は見せない。
傘次郎(渡瀬恒彦)と新子(原田美枝子)は、自殺した筑波屋勘助の未亡人、おりん(佐藤友美)が何かを知っていると睨む。



【解説】

北町奉行所同心、坂根傘次郎(渡瀬恒彦)と、恋女房新子(原田美枝子)コンビの捕物帖シリーズ第2弾。
原作は、小池一夫、小島剛夕コンビの同名劇画。
製作は勝プロダクションが担当。
昭和561981 年に放映された時代劇スペシャル『傘次郎・新子捕物日記 夫婦河童』に続く作品。
前作では、背中に河童の入れ墨をした「女河童」新子に十手を盗まれた傘次郎が、その事件を通して彼女と夫婦になるまでを描く。
傘次郎は、新子に真情を示すために、背中に同じ河童の入れ墨を彫ってしまう。
そのために、第一作のサブタイトルは「夫婦河童」。
今回は、新子が働きを認められて十手を貰ってしまったので「夫婦十手」である。
背中一面に彫られた1メートルもある河童の入れ墨や、原田美枝子のヌードがふんだんに登場することが話題となった。


【岸田森の役】

紀ノ国屋六蔵

深川木場の材木問屋六人衆元締め。
徳川御三家の一つ、紀州家出入りの材木商で、その権力を利用して勢力を伸ばす。
火付けなど数々の悪事を働き、そのことを諌めようと、六人衆の一人、勘助は怨み状を残し割腹自殺してしまう。
いつも首をかしげ、浮世離れした何事にも他人事のような反応をみせ、
次々に仲間の六人衆達が殺されてゆくのを見ても、何もしなくても自分の勢力が伸びると、無邪気に喜ぶだけ。
斬り合いの最中に、まるで人込みを避けるように立ち去ってしまったり、
刀を向けられている最中に履物を履き直したりと、実に不思議で印象的な役作りをしている。
最期には、傘次郎(六蔵)に殴られ続け、やっと事態が把握できたような演技を見せた。



関連作品

時代劇スペシャル

時代劇スペシャル「着流し奉行」(昭和56年1981
時代劇スペシャル「御金蔵破り」 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」(昭和56年1981
時代劇スペシャル「闇の傀儡師」 (昭和57年1982
時代劇スペシャル「地獄の左門 十手無頼 将軍暗殺!」 (昭和58年1983
時代劇スペシャル「お庭番秘聞 暗殺者」(昭和58年1983


勝プロダクション

座頭市と用心棒 (昭和45年1970
子連れ狼 三途の川の乳母車 (昭和47年1972
子連れ狼 親の心子の心 (昭和47年1972
唖侍 鬼一法眼 第2話「くちなしの子守唄」(昭和48年1973
御用牙 かみそり半蔵地獄責め (昭和48年1973
座頭市物語 第14話「赤ン坊喧嘩旅」(昭和50年1975
痛快!河内山宗俊 第22話「桃の節句に雪を見た」(昭和51年1976
痛快!河内山宗俊 第26話「無頼六道銭」(最終話)(昭和51年1976
新・座頭市 第2話「父恋い子守り唄」(昭和51年1976
新・座頭市 第19話「越後から来た娘」(昭和52年1978
座頭市物語(3幕9場) (昭和53年1978
鶴八鶴次郎(4幕7場) (昭和53年1978
因果小僧六之助(3幕6場) (昭和53年1978
魂の試される時 全17回 (昭和53年1978
新・座頭市(第二部) 第13話「忠治を売った女」(昭和53年1978
新・座頭市(第3部) 第3話「市の耳に子守唄」 (昭和54年1979
舞台演出 勝アカデミー公演「かもめ」より (昭和55年1980
あいつと俺 全4話 (昭和55年1980
警視-K 第10話「いのち賭けのゲーム」 (昭和55年1980
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」 (昭和56年1981
あいつと俺(未放映分)第5話〜第12話 (昭和59年1984








昭和57年6月15日(火)

鬼平犯科帳(第6次制作分)
第9話「梅雨の湯豆腐」

テレビ朝日放映  
21時00分〜21時54分(54分)カラー作品
監 督鹿島章弘原 作池波正太郎脚 本下飯坂菊馬


【出演】

萬屋錦之介(長谷川平蔵)藤巻潤(小房の粂八)潮哲也(沢田小平次)佃文伍郎(竹内孫四郎)小林昭二(ナレーター)
原田大二郎(時次郎)岸田森(宮沢要)小林重四郎柳谷寛北村総一郎(為吉)
山本武田原千之右加藤茂雄熊谷卓三松本道子
岩瀬裕美嶋崎由紀子高杉良八幡源太郎本田昭雄
徳久比呂志星晃津川晋一関敬六(上松の清五郎)東てる美(お照)


【物語】

浅草寺境内の人混みの中で、大店の主人が殺された。
平蔵(萬屋錦之介)の調べで、手口から殺しを商売にしているものの犯行らしいと判明する。
数日後、同心沢田(潮哲也)は、
盗賊の娘で、今は蝋燭問屋の後妻におさまっているお照(東てる美)が、昔の配下だった為吉(北村総一郎)と密会している現場を目撃する。
さらに、その二人を見張っていた時次郎(原田大二郎)も見届けた。
平蔵は、時次郎が殺しの犯人ではないかと考える。



【解説】

天明、寛政年間(1781〜1800)に、火付け盗賊改方長官として、江戸の治安維持につとめた、
鬼平こと長谷川平蔵の活躍を描く、池波正太郎原作の大ヒット時代劇。
鬼平を演じるのは、先代松本幸四郎、丹波哲郎に続く、三代目の萬屋錦之介。
今回の放映は、第6次放映分に当り、3本目の萬屋錦之介主演テレビシリーズとなる。
このエピソード「梅雨の湯豆腐」は、初回の先代松本幸四郎からの通しで数えると、第179話目に当たる。
萬屋錦之介主演の鬼平犯科帳は、全部で79エピソード製作された。
ほかのレギュラーは、三ツ屋歌子(久栄)、島悦夫(辰蔵)、目黒祐樹(同心酒井)、田村高廣(岸井佐馬之介)、
西村晃(彦十)、藤巻潤(粂八)、堺左千夫(伊三次)、伊吹吾郎(五郎蔵)ほか。
ちなみに、このシリーズの後7年の間が開いて、現在お馴染みの中村吉衛門主演シリーズが始まる。


【岸田森の役】

宮沢要

殺しを商売にする浪人。
荒れ寺に一人で住んでいて、慕って来る殺し屋時次郎(原田大二郎)にアドバイスを与えたりしていた。
だが、時次郎の殺しを請け負い、斬り捨ててしまう。
ちょうどその時、時次郎の動きをマークしていた火付盗賊改方に踏み込まれて、
平蔵(萬屋錦之介)と一騎打ちの勝負に破れ斬られてしまった。
剣の使い手で、世の中を斜にみている。
時次郎を斬ったときの思い入れたっぷりの表情や、
踏み込んできた相手が長谷川平蔵だと知ったときに、思わずニヤリとしてしまう芝居で、そのキャラクターを充分に表現していた。


関連作品

池波正太郎捕物シリーズ 鬼平犯科帳 第46話「しかえし」 (昭和45年1970
池波正太郎捕物シリーズ 鬼平犯科帳(第2次制作分) 第4,5話「狐火(前後篇)」(昭和46年1971








昭和57年8月10日(火)


火曜サスペンス劇場

「可愛い悪魔」


日本テレビ放映  
21時02分〜22時54分(112分)カラー作品
監 督大林宣彦脚 本那須真知子


【出演】

秋吉久美子(涼子)渡辺裕之(浩二)ティナ・ジャクソン(ありす)峰岸徹中島葵(安子)
秋川リサ明日香いづみ(冬子)梅津栄ジェイソン・ヘラーリチャード・ライト
ジェニファ・ジャクソンみなみ・らんぼう(泊)小林亜星金田里美新田修平
升元泰造洲矢晋吾美川昭夫本多忠雄田中厚子
小林祥孝山名兌二岸田森(別荘の番人)佐藤允赤座美代子(圭子)


【物語】

涼子(秋吉久美子)の姉、冬子が、結婚式の当日、窓から墜落死する。
その頃、涼子は恋人が目の前で事故死したことから、精神錯乱に陥っていた。
2年後、涼子は、姉の冬子が結婚するはずだった浩二(渡辺裕之)の
姪に当たる、ありす(ティナ・ジャクソン)の家庭教師として働くことになった。
ある日、ありすの担任が、写生会に行った先で橋から落ちて死亡する事件が発生する。
頭に金属で叩かれたような傷があったという話を聞いて、涼子は、ありすが靴の底に金具を打っていたのを思い出した。
その頃から、涼子の周りで事故が頻発する。
幼いありすが自分の命を狙っていると感じた涼子は、精神科医に相談に行くが、一笑に付されてしまった。
涼子は、ありすが殺人鬼だという証拠をつかもうとする。



【解説】

火曜サスペンス劇場の一本。
製作は円谷プロダクションが担当した。
欲しいものを手に入れるために、次々と殺人を犯す少女と対決する家庭教師、涼子(秋吉久美子)の闘いを描くオリジナルストーリー。
『HOUSEハウス(昭和521982 年)』で鮮烈な商業映画デビューを飾った大林宣彦監督が、
初めてテレビドラマに挑んだ事が話題となった。
大林監督特有の優しい画作りの中で、恐ろしい殺人事件が立て続けに起きてゆくアンバランスな展開が魅力な作品。
ラスト、幸せそうなアリスを精神病院の鉄格子ごしに見ている涼子は、かなりショッキングだ。
ゲスト出演者は、大林監督の常連達が多数出演し、監督本人も出演、手堅い演技で楽しませてくれた。
新聞発表タイトルは、『夏の話題作シリーズ・「可愛い悪魔・8歳の少女の無邪気な笑顔が次々と死を招く」』


【岸田森の役】

別荘の番人

別荘の番人として、冒頭ワンカットと、中盤ワンシーンに出演。
何故か軍服を着て、やかんに野の花を摘みながら、涼子(秋吉久美子)を別荘に案内する。
片言の言葉で、唸るようにセリフを言う。
大げさな身振りで事件を説明したりと、番組全体のトーンに合った現実離れした不思議な芝居を見せた。


関連作品


大林宣彦監督

喰べた人 (昭和38年1963
金田一耕助の冒険   (昭和54年1979


火曜サスペンス劇場

火曜サスペンス劇場「10万分の1の偶然」(昭和56年1981
火曜サスペンス劇場「乱れからくり ねじ屋敷連続殺人事件」 (昭和57年1982


円谷プロ作品

怪奇大作戦 全26話 (昭和43年1968
帰ってきたウルトラマン 1話〜37話(昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン(映画) (昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖 (昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン 第35話「残酷!光怪獣プリズ魔」(脚本) (昭和46年1971
帰ってきたウルトラマン 次郎くん怪獣にのる (昭和47年1972
ウルトラマンA 全52話 (昭和47年1972
ファイヤーマン 全30話 (昭和48年1973
ファイヤーマン 第12話「地球はロボットの墓場」(脚本) (昭和48年1973
「怪獣供養祭」司会 (昭和48年1973
恐竜戦隊コセイドン 第29話「コセイドン緊急出動 果しなき戦い」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場「白い手美しい手 呪いの手」(昭和54年1979
土曜ワイド劇場 「怨霊!あざ笑う人形 危険な未亡人」(昭和55年1980
土曜ワイド劇場「怪奇!金色の眼の少女」 (昭和55年1980
火曜サスペンス劇場「乱れからくり ねじ屋敷連続殺人事件」 (昭和57年1982
ウルトラマンA「大蟻超獣対ウルトラ兄弟」(平成元年1989

「リメンバー!!怪奇大作戦 岸田森・昼下がりのインタビュー!!」(昭和54年1979
空想特撮の名バイプレイヤー 岸田森インタビュー(昭和54年1979








昭和57年10月18日(月)〜12月20日(月)放映


水戸黄門(第13部)
第1、9、10話


TBS毎週月曜日放映
20時00分〜20時54分(54分)カラー作品
原 作葉村彰子



【レギュラー出演】

東野英治郎(水戸光圀)里見浩太朗(佐々木助三郎)大和田伸也(渥美格之進)高橋元太郎(うっかり八兵衛)宮園純子(霞のお新)
中谷一郎(風車の弥七)芥川隆行(ナレーター)   



【解説】


水戸に隠居中の副将軍、水戸光圀(東野英治郎)が、お忍びで諸国漫遊の旅に出て、
お供の助さん(里見浩太朗)、格さん(大和田伸也)と共に悪をこらしめる、勧善懲悪の国民的人気時代劇。
配役を変えながら、平成232011 年まで全43部、42年間続いた長寿番組である。
この第13部は、昭和431968 年製作の第1部から水戸光圀を演じ続けた東野英治郎が、
75歳という高齢を理由に引退をする事が決まったシリーズ。
そのために、当時一部スポーツ新聞等では、このシリーズで『水戸黄門』自体が打ちきられるのではと、当時話題となった。
今までのシリーズとは違い、水戸黄門を狙う忍びを毎回登場させ、諸国漫遊に新たに緊張感が加えられている。
これは、東野英治郎の引退を睨んで、シリーズに今までにない設定を加えて新鮮味を出そうとする試みだった。
今回の漫遊は、尾張大納言に恨みを持つ島ヶ原党の、天下騒乱の企みを暴くために、尾張藩へと向かうというもの。
しかし、第10話で事件が解決した後は、旅好きの光圀がすぐに水戸へ帰るはずもなく、
ふらふらと行くあてもなく九州へと向かい、また新たな事件に出会う。
シリーズ前半と後半では、違う雰囲気で構成されていた。
全26話放映。



【岸田森の役】

平岩新兵衛


天下騒乱を企む島ヶ原党首領麻(任田多岐)の息子。
新兵衛の先祖は、徳川御三家の一つ、尾張家の付家老だったが改易。
それを尾張家に滅ぼされたと思い込み、次に送り込まれた付家老、成瀬隼人正(中丸忠雄)を怨んでいる。
党の行動隊長的な役だが、実行は甥の梟の左源太(三浦浩一)に任せていて、斬りあいのシーンはほとんど無い。
最期には、水戸光圀(東野英治郎)たちの優しさに触れて娘の由美(白坂紀子)を光圀にたくし、麻と共に自爆する。
目に隈を入れたようなメイクで、貫禄たっぷりに話す。
出演は、第1話、第9話、第10話の3本。



【各エピソード解説】

第1話「天下を狙う忍びの罠−水戸・江戸−」 第9話「危機一髪!火薬小屋の対決−岡崎−」第10話「尾張名古屋の妖怪退治−尾張−」
第11話以降   









昭和57年11月26日(金)


時代劇スペシャル

「闇の傀儡師」


フジテレビ放映  
20時02分〜21時48分(106分)カラー作品
監 督原田雄一原 作藤沢周平脚 本新藤兼人


【出演】

北大路欣也(源次郎)佳那晃子(お芳)松原千明(都留)峰岸徹(甚内)石橋蓮司(定信)
西沢利明小林稔侍和崎俊哉岩尾正隆笹木俊志
五十嵐義弘島田秀雄宮城幸生疋田泰盛細川純一
波多野博木谷邦臣壬生新太郎藤巻潤(重助)岸田森(典膳)
野坂信一高木吉治岡本崇北村明男美松艶子
星野美恵子桂登志子絹川真智子尾崎俊子倉谷ルミ
水原麻記清水久美子水島道太郎(道玄)垂水悟郎(右近)原田大二郎(民之丞)
神山繁    


【物語】

浪人の源次郎(北大路欣也)は、御側用人松平上総守定信(石橋蓮司)から、徳川家転覆を狙う八嶽党探索を頼まれた。
数日後、源次郎は、柳生流霞の太刀を使う伊能甚内(峰岸徹)と対決する。
そして上総守支配下の隠密が見つけだした八嶽党を捕らえることに成功するが、その正体は、世評とはあまりにも違っていた。
八嶽党は、老中田沼意次(西沢利明)との間に、将軍世子、家基暗殺の密約を交わしているらしいのだ。
上総守は、八嶽党から寝返った典膳(岸田森)を証人に、田沼を追い詰める。
そして、八嶽党自体も殲滅しようと、典膳らを差し向けた。



【解説】

時代劇スペシャルの一本。
藤沢周平の同名小説のドラマ化。将軍家の世継ぎ争いに巻き込まれた青年剣客の活躍を描く。
傀儡師とは、人形使いの意味で、特に江戸時代、首に人形箱をつるし、その箱を操って諸国を回る芸人のことを言った。
ここでは、表の支配者である将軍家に対し、意のままに男女を操って闘いを挑む裏の支配者、八嶽党の事を指す。
クライマックスは、八ケ岳山麓を舞台に繰り広げられ、テレビ作品としては珍しく、大自然の雄大な背景が使われている。
新聞発表タイトルは、「闇の傀儡師・徳川家世嗣暗殺の謎と背景」


【岸田森の役】

八木典膳

八嶽党の幹部で、田沼意次(西沢利明)とのパイプ役だった。
しかし、松平定信(石橋蓮司)に寝返り、党を裏切る。
そして、党を殲滅しようと、密告を繰り返し、故郷八ケ岳へ向かう党一行の追手にも加わった。
義憤を感じて八嶽党に助太刀した源次郎(北大路欣也)と、大自然の中で一騎打ちをして果てる。
大きな身振りで片手で剣を持ったりと、いつもの狭いセットの時と違った、ダイナミックな殺陣を見せた。

関連作品



時代劇スペシャル

時代劇スペシャル「着流し奉行」(昭和56年1981
時代劇スペシャル「御金蔵破り」 (昭和56年1981
時代劇スペシャル「快傑黒頭巾」(昭和56年1981
時代劇スペシャル「傘次郎・新子捕物日記 夫婦十手(めおとじって)」 (昭和57年1982
時代劇スペシャル「闇の傀儡師」 (昭和57年1982
時代劇スペシャル「お庭番秘聞 暗殺者」(昭和58年1983







































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